東雲製作所

東雲長閑(しののめのどか)の書評サイトです。ジオシティーズ(http://www.geocities.jp/shinonomenod/)から移転してきました。

何故けものフレンズは人気なのにリベラルは叩かれるのか

テレビ東京系で『けものフレンズ』(たつき監督)が再放送された。私も冒頭だけ見てから出社し、帰ってきてから録画を見て癒やされていた。ほんと、幸せな気分になるアニメだよね。 けものフレンズのメッセージはオープニングテーマの「けものはいてものけも…

自らの人生を選び取っているか?――おんな城主直虎第33回 嫌われ政次の一生感想

(本稿は「おんな城主直虎第33回 嫌われ政次の一生」のあからさまなネタバレを含みます。) おんな城主直虎第33回で直虎が政次を自ら刺し殺したのには驚愕した。実家に帰省して家族で見ていたのだが、終わるまで誰一人口を開くことができなかった。 直虎の政…

大抵のことはアブよりはまし

北海道出張では何日か森のなかで作業をした。北海道の森で最も恐ろしいのは熊である。熊よけ鈴にスピーカー、爆竹など万全の装備をして森に入ったが、幸い遭遇することはなかった。だが最もうざい奴に追い回された。アブである。 アブは体長2~3センチ。ブオ…

数年ぶりに運転した

北海道に出張に行き、数年ぶりに自動車の運転をした。前回、田舎道で試しに運転した時は、左の人を避けようとして道のど真ん中に停車してしまったので、それ以来運転しないようにしていたのだ。 北海道と言えば私が学生時代自爆廃車事故を起こした思い出の地…

ナプキン一枚分だけ

七夕の夜、電撃小説大賞から一次選考落選のメールが届いた。会心の出来で、最終選考までは行くんじゃないかと思っていたので、放心状態になってしまった。 こういう時、「慰めて」と言える相手がいないのは辛いことだ。 美味しいものを食べようと、後楽園の…

今朝の記事に関するお詫び

今日の0時に自動投稿した記事に不穏なことが書いてあり、申し訳ありません。 出張から帰ってきた後、ゴミ箱に入れたはずなのですが、ちゃんと消えていなかったようです。 自動投稿した小説は電撃小説大賞に応募して落選したものの第一章です。 無事に生還を…

僕は二階から目薬が差せる

久しぶりに運転するので念のため小説を予約投稿しておきます。 これが公開されていたら、事故にあったか投稿したのを忘れたかだと思います。 予約投稿の解除に失敗していました。ご心配をおかけして済みません。 序章 僕は二階から目薬が差せる。二階堂楽が…

異なったリアリズムの混在――コンビニ人間感想

(本稿は『コンビニ人間』の抽象的ネタバレを含みます。) 不気味さの谷という言葉がある。人間とは全然違うロボットや人間と見分けがつかないロボットは不気味ではないが、人間のようで微妙に違うような外見や動きのロボットは不気味に感じることを指す。 …

学食のカレーを食べ比べる

学食と言えばカレーである。学食の麺類は安いが専門店より味が大きく落ちる。丼ものは美味しいが安くない。その点、カレーは安く、味も外れがない。大量に作るという学食の利点が生きる料理だ。 そこで、職場に近い、東京都文京区にある大学の学食を巡ってカ…

取り返しがつく犯罪に共謀罪はいらない

改正組織犯罪処罰法(テロ等準備罪・共謀罪)が7月11日に施行された。本ブログは基本的に政治的なことは書かないようにしているのだが、例外的に一点指摘しておく。 改正組織犯罪処罰法には277の罪が対象となっている。法務省は対象犯罪を下記の5つに分類し…

クリーム玄米ブラン全種類レビュー

クリーム玄米ブランを昼食によく食べている。せっかくなので現在発売されている全種類のレビューを書いてみた。 ブルーベリーオーソドックスなブルーベリー味。普通においしい。 アサヒグループ食品 クリーム玄米ブラン ブルーベリー 72g×6袋 出版社/メーカ…

アイデア大全のアイデア創出法を整理する

読書猿氏と言えば、知的で役に立つブログ、「読書猿Classic: between / beyond readers」で有名である。物語作者がチラシの裏に書くべき7つの表/もうキャラクター設定表はいらないは小説を書く時お世話になっている。 そんな読書猿氏初の著作が『アイデア…

観客は主人公と一緒に叩き落とされる

(本稿は『君の名は。』『この世界の片隅に』『時をかける少女』『アナと雪の女王』『ベイマックス』の内容に触れています。核心部分は反転していますが、抽象的にはネタバレになります。) 最近、アニメ映画で驚愕することが多い。 もろネタバレになるので…

作らずにはいられない――シムシティ感想

シムシティ ビルドイットは古典町づくりシミュレーションゲームのスマホ版である。タブレットを購入したのを機にインストールし、時々ビルを建てていたのだが、オフラインでもプレイできると分かってからは取り憑かれたようにプレイしている。時間が空くとタ…

プロデューサーの奇妙な業務――デレステ感想

アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージ(以下デレステ)は奇妙なゲームだ。プレイヤーはプロデューサーになってアイドルを育成するのだが、主に行うのはリズムゲームなのだ。つまり、アイドルプロデューサーの最も大切な業務がアイドルが…

エンタメとして評価すべき――罪と罰感想

(本稿は『罪と罰』のあからさまなネタバレを含みます。) 『罪と罰』(ドストエフスキー著、工藤精一郎訳、新潮文庫)は人間の罪に関する深い洞察を含んだ高尚な純文学であると思われている。例えば、下巻の裏表紙には「ロシア思想史にインテリゲンチャの出…

回転寿司の支配者

ゴールデンウィーク。出かける所のない私は回転寿司屋に行った。11時頃とあって客はまばらだ。その店ではカウンター席とボックス席が向かい合わせになったレーンが二つある。私が案内された席の右側にはおじいさんが、私とおじいさんの向かいにはそれぞれ家…

酷い目に遭いたいという欲望――ぼくは明日、昨日のきみとデートする感想

(本稿は『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の抽象的ネタバレを含みます。) 『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(七月隆文著、宝島社文庫)を読んで、非対称性に居心地の悪さを感じた。本作の恋愛は構造的困難さを抱えており、その負荷は男女が均…

大阪7000円弾丸旅行

ヨッピー氏の記事を読んで、大阪観光に行きたくなった。その後、なかなか行く機会がなかったのだが、ゴールデンウィーク前の平日に、さくら観光のおまかせプラン(便が流動的な分安い)がキャンペーンコード値引きで片道1350円になっていたので、休暇を取得…

Dropbox Business無料トライアルのキャンセル方法

大容量ファイルをやり取りする必要があり、Dropbox Businessの一か月無料トライアル版に加入した。 トライアル終了期限が迫ってきたのでプランをキャンセルしようとしたのだが、巧妙にキャンセルボタンが見つけにくくなっており、一時間ほど探し回ることとな…

小説とドラマの違い――猫弁 天才百瀬とやっかいな依頼人たち感想

(本稿は『猫弁 天才百瀬とやっかいな依頼人たち』の内容に触れています。) 『猫弁 天才百瀬とやっかいな依頼人たち』(大山淳子著、講談社文庫)は面白くないシーンが一つもない。 小説の冒頭、満席の新幹線に乗ってきた二人組が「切符あるのに席ないわけ…

益城町に行ってきたので写真をアップする

少し前に仕事で熊本県の益城町に行ってきた。2016年4月14日に発生した熊本地震の震源地である。撮ってきた写真を公開する。田舎町なのかと思っていたが、空港やサントリーの工場があり、活気のある町だった。 震源断層 田んぼの中の道路に熊本地震震源断層の…

影響が残るという微かな希望――Re:ゼロから始める異世界生活感想

(本稿は『Re:ゼロから始める異世界生活』第一章のあからさまなネタバレを含みます。また、第一章の感想なので、最新刊まで読んでいる人にとっては今更何を言っているんだという内容だと思われます。) 小説家になろうで公開されている『Re:ゼロから始める異…

小ネタ集1703

だいぶ更新間隔が空いてしまったが大したネタがない。そこで「しいたげられたしいたけ」の真似をして小ネタ集をやることにした。ちなみに元々はテキストサイトだったのに時々写真を載せるようになったのも「しいたげられたしいたけ」の影響である。 シン・ポ…

現代の福音書――アズミ・ハルコは行方不明感想

(本稿は『アズミ・ハルコは行方不明』の抽象的ネタバレを含みます。) 『アズミ・ハルコは行方不明』(山内マリコ著、幻冬舎)読了。こんな小説は読んだことがない。 普通の小説は何頁か読めばある程度先の展開が分かる。ミステリーなら謎の解明、恋愛小説…

南渓和尚キュゥべえ説――おんな城主直虎第6回感想

(本稿は『おんな城主直虎』第6回と『魔法少女まどか☆マギカ』のネタばれを含みます。) NHK大河ドラマ『おんな城主直虎』(森下佳子作)は全く期待しておらず、おとわが可愛いから見始めただけだったのだが、登場人物の葛藤が丁寧に描かれていて面白い。 第…

内面のないキャラクター――けものフレンズ感想

『けものフレンズ』(たつき監督)のキャラクターには内面がない。内面がないという言い方に語弊があるなら、外面と内面が一致していると言っても良い。 けものフレンズは悪意のあるキャラクターが登場しないという類似点から、しばしば『ご注文はうさぎです…

力の及ぶ限りの努力――職業としての小説家感想

(本稿は『職業としての小説家』の内容に触れています。) 『職業としての小説家』(村上春樹著、スイッチ・パブリッシング)は村上氏が創作について語った本だ。通常の小説の書き方本には書いていない、感覚にかんする具体的な心構えが記されていて、参考に…

2016小説年間ベスト10

東雲長閑が2016年に読んだ小説のベスト10です。例によって2016年発売作品のベスト10ではありません。 2016年のまとめなのにぐずぐずしている内に1月末になってしまいました。 りゅうおうのおしごと!3 白鳥士郎 GA文庫 「このライトノベルがすごい!2017…

緊張の緩め方――晴天の迷いクジラ感想

(本稿は『晴天の迷いクジラ』のネタバレを含みます。) 窪美澄氏はデビュー作『ふがいない僕は空を見た』でいきなり山本周五郎賞を獲得。本屋大賞2位になった気鋭の作家だ。デビュー作を読んだ時はあまりのすごさに打ちのめされたが、二作目である『晴天の…

当たり前な不都合な真実――痩せる筋トレ痩せない筋トレ感想

数年かけて5キロほどの減量に成功した。だが、同時に代謝も落ちて太りやすくなってしまった。そこで筋肉をつけようと「痩せる筋トレ痩せない筋トレ(比嘉一雄著、ベスト新書)」を手にとった。 「痩せる筋トレ痩せない筋トレ」は当たり前のことが書いてある…

歌番組としての矜持――第67回NHK紅白歌合戦感想

(本稿は第67回NHK紅白歌合戦のネタばれを含みます。文中の敬称は略させて頂きました。) 生放送の魅力は何が起こるか分からないことだ。紅白歌合戦は生放送の歌番組だが、歌番組は最も生放送に向いていない。何故なら、歌は古典芸能と並んで最も何が起こる…

2017年年賀状

皆様、明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。 葉書には薄いものなら貼りつけることができる。そこで今年の年賀状は100円ショップから買ってきた七面鳥の羽根飾りを切って貼りつけてみた。 郵便局の規定では折り紙など立体的なものは駄…

重すぎて受け止めきれない――この世界の片隅に感想

(本稿は「この世界の片隅に」の内容に触れていますが、大きなネタバレはありません。) 『この世界の片隅に』(こうの史代原作、片渕須直監督)は解釈多様性の高い傑作映画だ。映画『この世界の片隅に』批評と考察 失ったものと、得たものとは?、『この世…

100円ショップの商品で3大栄養素をバランスよく摂取できるか

カロリーがあれば短期間生きていくには十分だが、長期的には栄養バランスのとれた食事が重要である。 厚生労働省によると、摂取カロリーの内、炭水化物が50-65%、たんぱく質が13-20%、脂質が20-30%となるのがバランスの良い食事だそうだ。本当はビタミンやミ…

100円ショップで最も高カロリーなのは何か

100円ショップで買える最も高カロリーな食品は何だろうか。 これを調べようと思ったのは、非常時に役に立つからだ。 想定している一つ目の事態は金欠だ。給料日は二日後だが、所持金が108円しかない!という場合、何が高カロリーか知っていれば空腹をしのぐ…

熱意の秘密結社――安住紳一郎の日曜天国公開放送感想

安住紳一郎の日曜天国(TBSラジオ日曜10:00-11:55)は変な番組だ。テレビでは丁寧に芸能人をエスコートしている安住氏だが、ラジオでは力の限り好き勝手やっている。 自分が風呂場でかいた汗を集めて煮詰め、塩を生成したかと思えば、レーティング企画として…

神とは何か考えた

書評サイト、シミルボンに「信じる人の写し鏡」という記事を書きました。 「神様とは何か」というお題をもらって書いたもので、通常の記事の三倍の労力がかかっているので宜しければ御覧ください。 この記事を書くにあたり、神関係の本を読み、大変勉強にな…

最強の盾、汝の名は童貞――逃げるは恥だが役に立つ第7話感想

(本稿は『逃げるは恥だが役に立つ』第7話のあからさまなネタバレを含みます。文中敬称略。) 『逃げるは恥だが役に立つ』第7話のラストは衝撃的だった。ガッキー演じるみくりがきっちり外堀と内堀を埋め、万全の体制で総攻撃を仕掛けたにも関わらず、平匡…

人間は変わらないのか――仕事に効く教養としての「世界史」感想

『仕事に効く教養としての「世界史」』(出口治明著、祥伝社)はライフネット生命社長にして読書家としても知られる出口氏による世界史概説書だ。「この本は、僕が半世紀の間に、見たり聴いたり読んだりして、自分で咀嚼して腹落ちしたことをいくつかとりま…

神田カレーグランプリ2016感想

11月5,6日に神田の小川広場で開かれた神田カレーグランプリグランプリ決定戦に行ってきた。6日の13時過ぎについた時はラッシュ時の駅のホーム並みの大混雑で、ゆっくりしか前に進めないような状態だった。 カレーグランプリは事前の予選期間の投票での上位20…

PPAPは般若心経

PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)は般若心経だ。曲最後の「ペンパイナッポーアッポーペン」の部分が般若心経最後の真言「ギャーテーギャーテー ハラギャーテー ハラソーギャーテー ボージーソワカ」に相当する。さらに、PPAP全体の内容も般若心経と共通…

なすすべもなく負けると涅槃の境地

私は千葉ロッテマリーンズのファンだ。だが、球場に足を運ぶのは、2シーズンに1回ぐらいだった。マリーンズは12球団で最も観客動員数が少ないことで知られているが、それは私のような不熱心なファンのせいである。 しかし今シーズンはファンクラブ会員にな…

文末のリズム――モコ&猫感想

(本稿は『モコ&猫』の結末部を丸々引用しています。つまりもろネタバレです。) 『モコ&猫』は『このたびはとんだことで 桜庭一樹奇譚集』(桜庭一樹著、文春文庫)の巻頭をかざる短編だ。胡麻油の瓶みたいに黒光りした女子大生「モコ」と彼女のストーカ…

はてなーの手斧は何のため?――リンゴ日和。移転について

リンゴ日和。がライブドアブログへ移転した。はてなは一つ優れたコンテンツを失ってしまった。 先ごろからのリンゴ日和。へのバッシングには腸が煮えくり返る想いだった。ひどいコメントに、低評価ボタンがあれば一万回くらい連打してやるのにと思って歯噛み…

みるみる短編小説が書ける羅生門メソッド

芥川龍之介の『羅生門』をご存知だろうか。国語の教科書に載っているので、ほとんどの人が一度は読んだことがあるだろう。 名短篇は数あれど、羅生門ほどお手本に相応しい短編は他にない。例えば『走れメロス』は「行って帰って行く」という変わった構造をし…

初めてチキンラーメンを作った

休日の昼間は主に袋麺を食べている。良く食べるのは「AKAGI醤油ラーメン」と「Big-Aとんこつラーメン」。理由は安いからだ。近所のスーパーBig-AでBig-Aとんこつラーメンは税込み200円、AKAGI醤油ラーメンに至っては158円である。一食当たり32円。安い! し…

見るなの禁止と量子論――君の名は。感想

(本稿は『君の名は。』のネタバレを含みます。) 『見るなの禁止』をご存知だろうか。見てはいけないと言われたにも関わらず見てしまったために良くないことが起こるという物語の類型で世界中の神話や民話に見られる。 日本において最も有名なのは鶴の恩返…

リオオリンピック感想

リオオリンピックの感想を記す。ぐずぐずしている内にブログとは思えぬ時期はずれな記事になってしまった。 競泳について 競泳は他の競技に比べて種目が細かく分かれすぎではないだろうか。マイケル・フェルプス選手が23個も金メダルを獲得しているのに対し…

映画あらすじジェネレーター

旧サイトにジェネレーターの新作、「映画あらすじジェネレーター」をアップロードしました。 映画あらすじジェネレーター ラノベあらすじジェネレーターよりまともなストーリーになる確率を高くしました。 どうぞよろしくお願いします。