2008-01-01から1年間の記事一覧
高橋留美子とハンディ・ゲーム 男女のあいだにハンディは必要か?ハンディをつけるという概念は全くなかったので、感心した。目が開かれる想いだ。 熊田氏は、「近代社会では、男性に何らかのハンディをつけなければ、男女間の「対等な対」を説得的に描くこ…
奥付では12/6発売ですが、もう書店に並んでいたのであわてて紹介。 内容は例年通りなのですが、一位が計ったかのように毎年違うレーベルになってるんですよね。 この法則を守るべく、来年はガガガ、MFJ、スーパーダッシュ辺りに頑張ってほしいものです。 …
MF文庫Jライトノベル新人賞に落選し、がっかりしていたら、評価シートが送られてきた。 私は評価シートといっても、「文章D、キャラクターC、ストーリーD、落選」とかいう紙がぺらっと入っているだけなのかと思っていたのだが、 チェックポイントがもっと細…
そろそろ『そろそろ〜について一言言っておくか』について一言言っておくか 確かに! 感心したので、色々一言言ってみよう。 そろそろ小浜市批判について一言言っておくか 何かを好きになるのに、合理的理由があることはむしろ稀ではないか。 そろそろノスト…
少し前に、NHKスペシャルの「病の起源 第4集 読字障害」を見た。 日本人の5%が読字障害だとか、文字をスムーズに読めない代わりにしばしば空間処理能力が高いことなどが紹介されていて、興味深かった。 そこで、思ったのが、『クイズ!ヘキサゴンII』か…
LFN mini 1st 杉井光(と)いっしょ!のレポっぽいもの LNF mini 第1回 杉井光(と)いっしょ!にいってきました。詳しいレポ(↑など)が出てしまったので、いまさらレポートを書いてもあまり意味はないようだ。 印象深かったことは、杉井さんがサービス精神旺…
あまり生産的ではないので、はてなでの小説の二文感想の更新を停止します。 小説の感想は本サイトの長文感想をご覧下さい。
予想は全てはずれで、どうして法則が崩れたのかは分からず仕舞いだった。 それはそうと、クライマックス冒頭を読んで一瞬、 「ええっ! 竜児と大河が異父兄弟だったなんて! 」 と驚愕したのだが、読み返したら全然違っていた。
「とらドラ!」の表紙に関する既出気味のトリビア「トリビア:「とらドラ!」の表紙は奇数巻が大河、偶数巻はゲストキャラである」ところが、最新9巻では亜美が表紙になっており、法則が崩れています。 どうして崩れたのか予想してみます。(どうせなら早売…
バニラ A sweet partner アサウラ 集英社スーパーダッシュ文庫 ものすごく後味の悪い終わり方なのだが、『犬はどこだ』等と同様、弱者の暴力という難しい問題を主題にしている以上、すっきりさせないことが、誠実な態度なのだと思う。 ただ、もしかしたら、…
中村美里選手がライトノベルに出てくるキャラクターっぽいなあ。 初心者のための「文学」 大塚英志 角川文庫 三島と同様に、太宰も「戦争にわくわくする「私」を書いた」作家だという指摘に特に感心した。 大塚氏は、「象徴的に人を殺す物語」を描くことで、…
『2008年上半期ライトノベルサイト杯』に投票します。既存部門 神様のメモ帳3 杉井光 岸田メル 電撃文庫 【08上期ラノベ投票/既存/9784048670975】 花園のエミリー 鉄球姫エミリー第三幕 八薙玉造 瀬之本久史 スーパーダッシュ文庫 【08上期ラノベ投票/既存/…
長期出張に行っていたため、やたらと間が開いてしまいました。鉄球姫エミリーの感想が二冊も入ってるし…… 小説修行 小島信夫・保坂和志 中公文庫 「結論めいたことが出てきてしまうと、読者でなくて自分自身がそれにだまされてしまうからです。本当に考えよ…
パズルでめぐる奇妙な数学ワールド イアン・スチュアート著/伊藤文英訳 早川書房 結構高度な数学についても扱っているのに、バラエティー豊かな話題と、軽妙な語りでぐいぐい読ませる。 特に面白かったのは「バターを塗ったトーストがテーブルから落ちると…
死図眼のイタカ 杉井光 一迅社文庫 かなり陰惨な話だが、犯人の動機が合理的なので、読後感はそれほど悪くない(合理的なら許されるわけではないが)。 作者はライトノベル界では珍しく、毎回きっちりトリックを仕込んでくるミステリー作家なので、東京創元…
ダブルブリッドX 中村恵里加 電撃文庫 これは、愛という醜くてどろどろしていて、凶暴な感情が、それでも最後は幸せを運んでくれますように、という一つの大きな祈りのような小説だったように思う。 最後のシーンの優さんの絵が本当にきれいで素晴らしい。龍…
あんまり感想を溜め込むと、タイトルが苦しくなってしまうので、もう少しこまめに感想を書くようにしようと思います。 文学問答 河野多恵子・山田詠美 文藝春秋 谷崎が大阪弁を使うことで恥ずかしい自分を包み、自分がよく出せた、という指摘が勉強になった…
皆様LNFお疲れ様でした。 狼と香辛料VI Side Colors 支倉凍砂 電撃文庫 シリーズ初のホロ視点話でホロのツンデレっぷり(とロレンスの凶悪っぷり)にくはぁ!となった。 しかしながら、このシリーズはこれまで「ホロが何を考えているのか分からない」という…
早わかり世界の文学――パスティーシュ読書術 清水義範 ちくま新書 ガリヴァー旅行記がロビンソン・クルーソーに対する怒りから書かれたといった、世界文学に関する薀蓄が興味深い。 自作の内容紹介に頁が割かれているが、殆どが既読だったので、そこはいらな…
ベン・トー サバの味噌煮290円 アサウラ 集英社スーパーダッシュ文庫 熱い弁当バトルとダメな方向に突き抜けたギャグの怒涛の波状攻撃に圧倒された。 高校生が三万円ももらって文句を言うなんて贅沢だ、そもそも真の貧乏人は昼飯で飲み物など買わずに水を…
・ギャルゴとかアストロノトとか量産型はダテじゃないとかビビっときた新人さんの続刊が次々発売されたのに、読むものが多すぎてなかなか手が回りません。これは業界的にかなりまずい状況だと思います。 ・ちなみに電撃とファミ通の受賞作でこれまで読んだ中…
千の剣の舞う空に 岡本タクヤ ファミ通文庫 スラムオンラインが提起した問題を継承し、弁証法的解を導いた快作。 そういう意味ではタイトルは『ボーイミーツガール・オン・ライン』のままの方がテーマがはっきりして良かったのではないだろうか。氷菓 米澤穂…
『砂糖菓子(ライトノベル)読者は私の男を読んでない』には『好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! 』をはじめとした複数のリンクと星を頂きまして有難うございます。 読んでない理由としてはShamrock's Cafeの分析が的確だと思いました。 東京奇譚集 村…
『2007年下半期ライトノベルサイト杯』に投票します 既存作品部門 学校の階段7 櫂末高彰 甘福あまね ファミ通文庫 文庫 609 10/29 【07下期ラノベ投票/既存/9784757737969】 →感想ウィザーズ・ブレイン VI 再会の天地 三枝零一 純珪一 電撃文庫 文庫 620 10/…
桜庭一樹さんが『私の男』で直木賞を獲りましたね。 →私の感想 おめでとうございます。 私は以前、『私の男』を買おうかどうか迷っていて、周囲の評判を聞いてから買おうかと様子をうかがっていたのですが、あまり感想がアップされていませんでした。どうや…
新年もマシンガン その1:「嫌なら見るな」を撲滅したい - HINAGIKU 『らめぇ』1前提としてaがAを好きなのは正しい まず大原則として好き嫌いに関して議論は成立しない。 「俺は猫が好きだ! 」という意見に対し、それは間違っているという人はいないだろ…
あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。 でもこの三冊は去年に読んだものです。文学少女と月花を孕く水妖 野村美月 ファミ通文庫 私は姫倉麻貴のことが嫌いで、本作の読後もそのこと自体は変わらないのだが、気高く魅力ある人物である…