麺巧潮の『(白)鶏白湯そば』(870円)は私のオールタイムベストラーメンだ。
(白)は洋風の、超斬新なラーメンだ。変わったラーメンは目新しさが売りで、美味さではオーソドックスなラーメンに劣ることが多いが、白はそんなことはない。
(白)の特徴は何といっても黄色のとろっとしたスープだ。濃厚な鶏ガラスープとクリームの旨味が合わさって、初めて食べた時はくわっと目を見開いた。ホテルで「大山鶏のポタージュ~肉巻きアスパラとポーチドエッグを添えて~」とかいう名前で出せば3000円くらい取れる味で、こんな値段で食べられる有難さに拝みたくなる。
麺はそうめんのような柔らかな細麺で、ラーメンよりカルボナーラに近い。
トッピングはブロッコリー、ポーチドエッグ、肉巻きアスパラという洋風スープならではのラインナップ。特に肉がミルフィーユのように重なった肉巻きアスパラが絶品。まぶされた黒胡椒が良いアクセントになっている。
麺巧潮にはもう一つ『(黒)にほんいち醤油そば』(870円)という看板メニューがある。
こちらは醤油と魚出汁にこだわったオーソドックスな醤油ラーメンを洗練させた一品で、美味しいが、天下一品であっさりを頼むような感じだ。せっかく麺巧潮に行くのなら、他では食べられない白を注文したい。
麺巧潮の基本メニューは(白)と(黒)だけだが、平日18時以降限定で『海老白湯そば』(980円)が食べられる。(白)にエビのスープを追加し、エビフライを載せたエビ尽くしラーメンで、エビ好きにはたまらない一品だ。私はそこまでエビ好きではないので、(白)の方が好きだ。
(白)の欠点はスープを飲み干すといかにも高カロリーなことだ。だが、こんな美味しいスープを飲み干さないなんてことができようか。
毎週のように通うのではなく、ここぞという時に食べに行くようなラーメンだ。