東雲製作所

東雲長閑(しののめのどか)の投資と評論サイトです。ジオシティーズ(http://www.geocities.jp/shinonomenod/)から移転してきました。

つみたてNISAでタイミング投資をする方法

個人投資家向けの非課税制度にNISAとつみたてNISAがある。
私は昨年まではNISAを使っていたが、今年からつみたてNISAに切り替えた。

NISAやつみたてNISAには、買った商品が値上がりして出た利益や配当が非課税になるというメリットがある。一方で、損失が出ても計上できないというデメリットもある。
通常の損失は利益と相殺され、トータルで利益が出た分にだけ課税されるのだが、NISAやつみたてNISAで出た損失は利益と相殺できないのだ。
NISAの非課税期間は5年なので、5年目の最後に今回のような大暴落が来たらかえって課税額が増えてしまう。5年後に暴落が来るかなんて分からないから、得をするかどうかは運任せな部分がある。
一方、つみたてNISAは非課税期間が20年ある。米国株や全世界株のような成長株は20年間積み立てをしてマイナスになったことはない。20年以上運用するならNISAより安心である。

ただし、つみたてNISAには二つ問題がある。
限られた投資信託しか買えないことと、つみたてでしか買えないことだ。

1)限られた投資信託しか買えない
NISAはあらゆる株や投資信託を買うことができるのに対し、つみたてNISAでは国が定めた投資信託しか買えない。
投資初心者が変な商品に引っかからないという意味では良いのだが、慣れた投資家からすると大きなお世話である。
米国株で言うと、S&P500連動投資信託は買えるのだが、リターン最強のQQQ(ナスダック)連動投資信託が買えないのは不満だ。
国は低リスク商品を集めていると説明しているが、新興国株はナスダックよりリスクが高い。新興国株は買えるのにナスダックは買えないのはおかしい。

2)つみたてでしか買えない
NISAは好きなタイミングで買えるのに対し、つみたてNISAはつみたてでしか買えない。
もちろん、つみたてにはつみたてのメリットがある。
投資家には暴落している時は恐怖にかられて売りたくなり、暴騰している時は欲にかられて買いたくなる本能がある。だが、後から見ると、暴落している時こそ買いチャンス、暴騰している時は売りチャンスであることが多い。本能に従って売買すると損をしてしまうのだ。
つみたて投資には投資家の本能を制御し、機械的に投資できるというメリットがある。だが、それは投資家は自動給餌器よりアホだと言っているに等しい。

今後値上がりするか値下がりするかは分からないが、PERやイールドスプレッドや長期移動平均線乖離率やFear&GreedIndexを見れば、現在が割高か割安かぐらいは分かる。
割高でも割安でも毎月同額ずつ機械的に買って行くのはあまりに芸がない。

ネット証券の多くでは、つみたてNISAで年二回ボーナス月を設定できる。毎月の給料日以外に、ボーナス日にも買い付けできるようにという配慮だが、これを使えば年二回タイミング投資をすることができる。

つみたてNISAの非課税枠は年間40万円なので、毎月均等に投資すると一ヶ月33333円だ。
だが、ボーナス月設定を使えば、下記のような設定も可能だ。※
1)毎月3万円、ボーナス月2万円×2
2)毎月2.8万円、ボーナス月3.2万円×2
3)毎月1万円、ボーナス月14万円×2
4)毎月100円、ボーナス月19.94万円×2

ボーナス月を年末に設定しておいて、下落が来たらボーナス設定を翌日に変更することで、年二回まとまった額を買い付けることができる。
(例えばボーナス月の買い付け日を12/28,12/29などにしておき、3/19の急落を受けて12/28を3/20に設定変更すれば、3/20に買うことができる。)
4)のような設定にしておいて下落の底を見極められれば、40万円の非課税枠の大半を、大底の2日間で使い切ることできる。

私は2)の設定にしていたのだが、2月の押し目と3月初めの暴落初期で2回のボーナス月の買い付けを使いきってしまい、暴落の底付近では指をくわえて見ているしかなかった。

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私のような自動給餌器以下の凡人投資家はボーナス月は設定しないか1)程度に止め、3),4)のようなリスキーな設定はしない方が良いだろう。

※証券会社によってはできないかも知れないので、詳しくはお使いの証券会社のHPでご確認下さい。

ボトルコーヒーレビュー

会社では無料で飲める泥水のような味のインスタントコーヒーを飲んでいた。
緊急事態宣言以降、自宅勤務になったので、スーパーで安いボトルコーヒーを買って飲むようになった。消費量が増えたので近所のスーパーで売っているコーヒーを飲み比べてみた。

商品名/製造販売者/内容量/100ml当たりのカロリー/近所の安売りスーパーの値段(税抜き)

職人のコーヒー 低糖/UCC上島珈琲/930ml/6kcal/76円

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苦みが強いのが特徴で焦げたパンみたいな味。
他より少し量が多いのに最も安く、カロリーが低い。
苦み走ったコーヒーが好きな人や価格重視な人におすすめ。


「ブレンディ」ボトルコーヒー 低糖/味の素AGF/900ml/16kcal/99円

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香料と乳化剤が入っており、コーヒーゼリーのような味。
カフェオレ推奨と言うだけあって甘みが強く、牛乳とよく合う。
苦味の少ないコーヒーが好きな人におすすめ。


NESCAFE Excella 甘さひかえめ/ネスレ日本/900ml/11kcal/89円

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私が普段飲んでいるコーヒー。
ブレンディに近いが、ブレンディよりは多少苦味がありバランスが良い。
ほどほどに苦いコーヒーが好きな人におすすめ。


アイスコーヒー/トモヱ乳業・ビッグ・エー/1000ml/19kcal/89円

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ボトルコーヒーではなく紙パックコーヒー。唯一アラビカ種コーヒー豆使用と豆の種類が書いてありこだわりを感じる。
職人のコーヒーよりさらに苦い。味が濃くカフェインが強い感じがする。
目を覚ましたい人におすすめ。


私はいつもコーヒーに99円の低脂肪乳を入れて飲んでいるのだが、ためしに163円の普通の牛乳に変えてみたら驚くほど美味しかった。
美味しいコーヒーを飲みたいなら、コーヒーの銘柄なんかより牛乳の方が重要である。

先行指標で暴落を察知できるか―株価指数編

2020年2~3月の株は歴史的暴落となった。S&P500は35%も下落して数年分の利益が吹き飛んだ。
もし暴落を事前に察知して高値で売り抜けることができれば、大きな利益を得ることができる。
株は半導体株のような景気敏感株と生活必需品株のようなディフェンシブ株に分けられる。景気敏感株は景気変動によって業績が大きく変動するため、景気が悪化しそうになるといち早く売り払われる。従って、景気敏感株で構成された株価指数には先行性があると言われている。

S&P500のような主要株価インデックスに先行して動く指標として、よく上げられるのは次の3指数だ。

フィラデルフィア半導体SOX指数)
台湾セミコン、インテルなどの半導体メーカーで構成される指数。
半導体は「産業のコメ」と呼ばれ、景況感に大きく左右される。

ラッセル2000
米国の時価総額1001-3000位の小型株で構成された指数。
小型株は倒産リスクが高いことからいち早く反応する。

ダウ輸送株平均
デルタ航空FedExなど米国の物流銘柄で構成された指数。
物や人の動きが活発かどうかをいち早く反映する。

そこで、過去の暴落時にこの3指標がS&P500に先行して動いているかどうか調べてみた。


2020年2月の暴落(コロナショック)時の4指数のチャートを示す。(2020年2/3を100とした。横軸は2/3を1日目とした日数。)

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GSPC:S&P500、DJT:ダウ輸送株平均、SOX:フィラデルフィア半導体、RUS:ラッセル2000
株価がピークをつけたのは同日か1日遅い。3指数に先行性は見られない。
一方、株価が底値をつけた日は、SOX指数とラッセル2000が3営業日早い。反発に関しては先行して動いたと言える。


2018年10月の暴落時のチャートを示す。(2018年8/27を100とした。)

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株価のピークはSOX指数、ラッセル2000、ダウ輸送株平均がそれぞれS&P500より12,13,4営業日先行していた。
底値をつけた日は4指数とも12/24で同日だった。市場全体の株が一気に売られた激しいセリングクライマックスだったと言える。


2008年10月の暴落(リーマンショック)時のチャートを示す。(2007年5/1を100とした。)

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株価のピークはSOX指数、ラッセル2000はそれぞれS&P500より59,61営業日先行していた。
ダウ輸送株平均は57営業日前に一旦ピークをつけたが、S&P500のピークの165営業日後に最高値を更新している。この最高値は結果的にミスリードであり、先行性のあるダウ輸送株平均が上がっているからS&P500も回復するだろうと買い向かった投資家は暴落に巻き込まれた。
底値をつけた日はSOX指数のみ72営業日先行していた。


まとめ
株価のピーク・ボトムに関しては、ラッセル2000やSOX指数がS&P500に先行することもあることが分かった。ダウ輸送株平均は両指数より先行性が弱い。物流への依存度が低いIT関連銘柄のウェイトが高まっているからだろう。
高値圏でラッセル2000やSOX指数が下がり始めたのにS&P500が上昇を続けている時は、急落が近づいている可能性がある。景気敏感株を売って現金比率を高めるなど、ポートフォリオの守りを固めても良いかもしれない。
ただし、2020年2月の急落のように、突如として暴落が起こる際は、先行指標も先行する余裕がない。過度な期待はしない方が良いだろう。

メイドインアビス4,5巻感想――愛の物語

(本稿はメイドインアビス4,5巻のネタバレを含みます。)

メイドインアビス』(つくしあきひと著、竹書房)は探窟家の子供リコと機械人形のレグがアビスという縦穴を底へ向かって降りていく物語だ。リコとレグは黎明卿ボンボルドの元から逃げてきたナナチを仲間に加え、リコの母親が待つ下層を目指す。
4,5巻はリコ達がボンボルドとその娘プルシュカと邂逅する話で最近映画化された。

ボンボルドは一筋縄ではいかないキャラクターだ。
貧民窟の子供を連れてきて人体実験を行っている非道な奴である一方、プルシュカにとっては愛情溢れる最高の父親でもある。
これだけなら、仕事とプライベートの顔が違う二面性を持ったキャラクターとも言えるが、ボンボルドの場合実験対象の子供に対しても愛情を注いでいる節がある。
ボンボルドは子供たちを犠牲にして、自分がアビスの呪いから逃れるための装置を開発している。
最初は他人を犠牲にして自分だけを大事にするエゴイストなのかと思っていたが、読み進めていくと、自分のことも犠牲にしていることが判明し、さらに訳が分からなくなる。

ボンボルドが捉えがたいのは我々が持つ二つの常識が邪魔をしているからだ。愛している相手は大切にするという常識と愛とは良いものであるという常識だ。


1.愛している相手は大切にするという常識
普通の人は愛している人を他人より優遇する。誰だって沈みゆく船で誰か一人しか助けられないなら、知らない他人より愛する我が子を助けるだろう。
従って、ボンボルドが愛娘に酷いことをするのを見ると、娘を愛していなかったのだ、と思ってしまう。だがそうではない。
ボンボルドは愛と判断を完全に切り分けているのだ。

ボンボルドは目的のためにはどうするのが最善かだけを考えており、愛する人はおろか自分ですら平気で犠牲にする。
「狂人とは理性を失った人ではない。狂人とは理性以外のあらゆる物を失った人である」という言葉があるが、ボンボルドにはこの定義がぴったり当てはまる。
普通の人間はどれほど客観的に行動しようとしても主観に左右されてしまうものだが、ボンボルドは完全に主観を排除して判断することができる。極めて理性的、合理的だが、主観とは人間そのものだから、完全に主観を排除してしまったら、そこに人間は残らない。
ボンボルドはアビスから精神性を生物ではないと判断されてしまうと語っていたが、あまりに客観的で合理的すぎると狂人どころか人間ですらなくなってしまうのかも知れない。


2.愛とは良いものであるという常識
多くの人は愛を良いものであると考えている。愛情深い人と言うと、優しい善人を想像する。
だが、仏教では愛は執着の一種であり捨て去るべきものとされている。実際、愛が原因でストーカー殺人が起きたりする。愛は相手に対する強い執着・興味なので、良い方に作用すれば人を幸せにするが、悪い方に作用すれば不幸にする。
愛には良い面と悪い面がある。本作では愛の良い面を祝福、悪い面を呪いと呼んでいる。

ストーカー殺人を起こすような奴が抱いている感情は愛ではないと言う人もいる。だが、それは単なる定義の問題だ。
メイドインアビスにおける愛(広義の愛)は良い面と悪い面の全てを内包する。一方、愛とは素晴らしいものだと考える人は、広義の愛の中の良い面のみを愛であると定義している。だが、良い面と悪い面はそんなきっちり分けられるものだろうか。

好奇心は対象に対する強い興味だから広い意味では愛と言える。
好奇心や探求心は良いものだと思われているが、ボンボルドを見ていると、良いものであるのは倫理観の枠内で発揮されている時だけであることが良く分かる。
もしボンボルドが好奇心をセーブできていれば、プルシュカが夢見た幸せな結末を迎えることもできたはずだ。ボンボルドの好奇心は周囲から見れば呪いに他ならない。

作者のつくしあきひと氏はロリコンショタコンだと思われるが、普通の異性愛者というマジョリティーだったら愛とは祝福であり呪いでもあるというテーマは思いつかなかったかもしれない。
他者から祝福を受ける同年代相手の異性愛と違って、ロリコンショタコンが祝福されることはない。決して叶うことのない愛を抱えていなければ、愛とは呪いでもあるということには気づくまい。
ロリコンショタコンは子供を害する悪しきものだと思われているが、芸術に昇華させれば『メイドインアビス』のような傑作を生み出す原動力にもなるのだ。

ボンボルドはナナチに「どうか君たちの旅路に溢れんばかりの呪いと祝福を」と告げる。
これを読んだ時、最初は嫌がらせで言っているのかと思った。なぜ旅路に呪いが必要なのか。祝福だけで良いだろう。
だが、何度も読み返した結果、ボンボルドは本心からナナチに溢れんばかりの呪いと祝福が降りかかることを願っているのではないかと思い至った。
ボンボルドは善悪の彼岸にいるキャラクターだ。彼の行動を善意、悪意で考えると読み違える。
ボンボルドは呪いと祝福の両方が揃ってこそ完全な愛だと思っている節がある。プルシュカは生を呪う苦しみの子だから祝福だけを与えた。そこには善意も悪意もない。だが、プルシュカやナナチに強い関心を抱いていて接してきたことは間違いない。

ボンボルドは倫理観を欠いた非道な奴だが、広義の意味では非常に愛情深いキャラクターなのだ。


3.アビスの呪いと祝福
メイドインアビスの世界ではアビスに入った探窟家が上に移動すると上昇負荷がかかって様々な障害を引き起こす。
これはアビスが愛する探窟家を離すまいとしているように見える。別れを告げた恋人に対し、執着心から暴力を振るうのとそっくりだ。
だが、ボンボルドによるとアビスは上昇負荷という『呪い』だけでなく『祝福』も与えているのだと言う。
このことは愛が独占欲によって時に相手を傷つける一方で、心の安らぎも与えることのメタファーになっている。

メイドインアビスは愛の物語なのだ。

miabyss.com

1/4イールドスプレッドの提唱

PERかイールドスプレッドか、それが問題だ。

株の割安さを測る指標としてはPER(益利回りの逆数)とイールドスプレッド(S&P500益利回り-米10年国債利回り)がある。東雲製作所ではどちらの指標が有効なのかを何度か記事にしてきた。

shinonomen.hatenablog.com

PERは株に投資すると何年で元本を回収できるかを示す指標だ。一方、イールドスプレッドは、益利回りと国債の利回り差を示す。安全な国債利回りが低ければ、益利回りが低くても仕方なく株を買うだろうという考えを元にしている。

S&P500益利回り、米10年国債利回り、イールドスプレッドの2017年からの推移を示す。

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米国債利回りが低下してもイールドスプレッドは以前と同水準までは下がっていない。
米国債利回りが3%前後だった2018年にはイールドスプレッドは3%前後で推移しているが、米国債利回りが低下した2019年は3.5%前後になっている。
イールドスプレッドは株の割安さの指標として役に立たない。

イールドスプレッドは運用先がS&P500と10年米国債しかないことを想定している。だが、実際は米国債以外にもディフェンシブな高配当株やリートなど、様々な投資対象が存在する。米国債利回りが株の割安さにダイレクトに影響するという想定には無理がある。

ただし、米国債利回りが株の割安さに全く影響しないわけではない。S&P500の益利回りを見ると、若干右下がりの傾向がある。つまり、米国債利回りの低下が株の割安さに多少影響していることが示唆される。

2018年1月と2020年1月に株の割高さが原因で調整が入っている。両調整時の値が同じになるよう米10年国債利回りのウェイトを計算すると、下記のようになる。

5.058-1.877x=5.195-2.476x
0.559x=0.137
x=0.245

米国債利回りのウェイトは約0.25。つまり米国債利回りを1/4にして益利回りから引けば、適切な割安さの指標になるということだ。

S&P500益利回り-1/4×米10年国債利回りを「1/4イールドスプレッド」と命名する。

前掲のグラフに1/4イールドスプレッドを加えたグラフを示す。

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イールドスプレッドが右肩上がり、益利回りが若干右肩下がりになっているのに対し、1/4イールドスプレッドは概ね水平になっており、割安さの指標として適切であることが示唆される。

1/4イールドスプレッドの過去の中央値は5.1なので、5.1程度が適正値だ。
現在の1/4イールドスプレッドは4.659なので割高と言える。
4/17の米10年債利回りは0.642%なので、
5.1-1/4×0.642=4.940 すなわちPER20.24程度が適正値だ。

また、1/4イールドスプレッドが4.6を切ると調整リスクが高まる。
4.6-1/4×0.642=4.440 すなわちPER=22.52を超えると危険だということだ。

1/4イールドスプレッドには二つ問題がある。
第一に国債利回りのウェイト1/4は2つのデータのみから推計しているということだ。ゼロ金利付近でも効き方が同程度であるという保証はない。
第二の問題は私が勝手に言い出しただけなので市場関係者は誰も1/4イールドスプレッドを意識していないということだ。PERのように意識されている指標の方が値動きに影響を及ぼしやすい。


現在のS&P500の予想PER 20.75は1/4イールドスプレッド的にやや割高だ。ただし、今後本格化する決算発表で下方修正が相次ぐだろうことを見込むとかなり割高だ。
S&P500の実績PERは22.10であり、現在の予想PERは去年より増益を見込んでいる。常識的に考えて増益するなどありえないだろう。
今年の企業収益が去年と同程度という甘い見通しでもPER22.10なので、下方修正が相次げば危険ラインのPER=22.52を超えてもおかしくない。今後1年だけの利益を見れば米国株は既にかなり割高である。

長期的に利益が元に戻ることを考えれば割高ではないので、二番底への備えができている長期投資家は売る必要はない。
だが、現金比率が低くて急落が来ても身動きが取れない人は、少し売っておいても良いのではないだろうか。

 

チコちゃんは人間が小さい

チコちゃんに叱られる!』を楽しみにしている。視聴者の多くはチコちゃんが「ボーっと生きてんじゃねーよ!」とゲストを叱りつけるのを楽しみにしているのだろうが、私はゲストに正解を言い当てられて「つまんねー奴だなぁ」と不貞腐れているのを見るとすっきりする。
私がすっきりする理由。それはチコちゃんが人間として小さいからだ。

1.専門家の受け売りのくせに威張っている
「初耳学」などに出演している林先生も威張っているが、彼は自分で調べた結果として博識なので威張るだけのことはある。
一方、チコちゃんは番組スタッフが専門家から聞いてきた情報を事前に教えてもらっただけなのに威張っているのがみっともない。カンニングをして100点を取って威張っているようなものだ。

2.人を批判してばかりだ
チコちゃんは不勉強な大人を「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と叱りつける。であるなら、正解を出した時は、「きちんと生きている。お見それしました。」などと言うのが筋だ。
しかし、実際は正解しても「つまんねー奴だなぁ」などと難癖をつけて批判している。
何をやっても批判するダメなブクマカみたいな奴だ。

3.勝てそうな奴とばかり戦っている
以前、八嶋智人氏がゲスト出演したことがある。氏は二回中二回とも正解し、チコちゃんを完膚なきまでに叩きのめした。私にとっては神回だ。
チコちゃんが骨のある人間なら、次こそは八嶋氏をぎゃふんと言わせてやるぞと、さらなる難問を用意してリターンマッチを挑むはずだ。だが、私の知る限り、八嶋氏は二度とゲストに招かれていない。
八嶋氏の様な剛の者からは逃げ、大竹まこと氏のようなめったに正解しない人は何度も招く。格下の相手とばかり戦っているボクサーのようなものだ。

このように、チコちゃんは態度はでかいくせに人としての器は小さい。まさに小人と言えよう。

www.nhk.jp

安値で買って高値で売る方法

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S&P500は最高値から30%以上も下落した。現在は少し戻しているがまだまだ予断を許さない状況だ。
こんな時に思うのが、暴落前の高値で売って、暴落後に買い戻せば大儲けできたのにということだ。
もし全知全能の神であれば、2018年末の底値に全力で買って2020年2月の高値で全て売り払い、この度の暴落の底を見極めて全力で買えばボロ儲けができる。
だが我々は神ではない。今から過去のチャートを眺め、2020年2月上旬の段階で全部売った方が良かったと言うのは結果論にすぎない。
今後同じような暴落が来た時に上手く回避するためには、神のような売買を明文化された売買ルールに落とし込む必要がある。
安値で買って高値で売るには大きく分けて二つの方法がある。順張りと逆張りだ。


1)移動平均線を上抜いたら買い、下抜いたら売る。(順張り法)

移動平均線を上抜いたら買い、下抜いたら売る。」というのはチャート分析の基本的な売買法だ。
私はこの手法を安くなってから売り、高くなってから買う愚かな手法だと馬鹿にしていたのだが、このような大暴落を経験してみると、大怪我をしないという意味ではなかなか優秀な売買法ではないかと考えを改めた。

2016年1月からS&P500に対し、200日移動平均線を2%以上上抜いたら買い、下抜いたら売ると下記のようになる。
2016/03/30 2063.95$ 買い
2018/10/24 2656.10$ 売り
2019/03/13 2810.92$ 買い
2020/02/27 2978.76$ 売り
2020/03/04 3130.12$ 買い
2020/03/06 2972.37$ 売り
リターン 602.24$
この売買をするには2370.13$が必要なので、4年間の利回りは25.4%となる。
この手法では移動平均線を抜いてトレンドが反転したと思ったらだましだった場合、持ち続けた場合より資金を浪費することになる。
例えば、2020/03/04の買いは結果的に不要な買いであり、157.75$損する結果となった。
とは言え、4年間の利回りは25.4%は持ち続けた場合の惨状を考えずとも上々の結果と言えよう。
この手法は大暴落から確実に途中で逃げられるという点では優秀だが、最安値、最高値付近では売買できないという欠点がある。順張りらしくローリスクローリターンな手法と言えよう。
また、下げる時は値動きが急なので、移動平均線を下抜けるのを確認してから売っていては間に合わず、押し目の底で売ってしまう可能性もある。


2)長期移動平均線の下方乖離が大きくなったら買い、上方乖離が大きくなったら売る。(逆張り法)

株価は移動平均線から大きく離れると近づく方向に動きやすいという性質がある。
2016年1月からS&P500に対し、200日移動平均線からの下方乖離が-10%になったら買い、上方乖離が+10%になったら売ると下記のようになる。
2016/02/11 1829.08$ 買い
2018/01/05 2743.15$ 売り
2018/12/20 2467.42$ 買い
2020/01/13 3288.13$ 売り
リターン 1734.78$
4年間の利回りは驚異の94.8%だ。
この手法は乖離率を上手く設定すれば、最安値付近で買って最高値付近で売ることができる点が最大のメリットだ。この例のように上手く決まれば1)の手法の4倍近い利回りを得ることができる。
逆に言うと、乖離率の設定をミスると安い時に買えず高い時に売れなくなってしまう。乖離率10%と設定して乖離率+9%から暴落したら売り逃してしまうし、乖離率が20%を超えるような大暴落になった場合は早めに買いすぎてしまう。
(売りで終わらないとリターンが計算できないため書かなかったが、今回の暴落では2020/3/11に2741.38$で買ってしまうことになる。)
逆張りらしくハイリスクハイリターンな手法と言える。


3)現実的な方法

2)のような方法はスパッと決まれば良いが、目論見が外れた時に悲惨なことになるのでリスクが高い。例えば、乖離率+10%になった後、0%ぐらいで下げ止まり、十年間の安定成長に入ったら、十年分の上げを取り逃がすことになる。
S&P500の200日移動平均線乖離率は、過去-39.65~20.62の間で変動している。通常時は投資可能資金中、株などのリスク資産60%のポジションを取っておいて、下記のような感じで変動させるのが現実的な方法だろう。
乖離率+20%になったらリスク資産の割合を30%にする。
乖離率+15%になったらリスク資産の割合を40%にする。
乖離率+10%になったらリスク資産の割合を50%にする。
乖離率  0%になったらリスク資産の割合を60%にする。
乖離率-10%になったらリスク資産の割合を70%にする。
乖離率-20%になったらリスク資産の割合を80%にする。
乖離率-30%になったらリスク資産の割合を90%にする。
乖離率-40%になったらリスク資産の割合を100%にする。
 
乖離率が大きくなると乖離率が減る方向に動きやすいというのはあくまで確率であり、100%そちら側に動く訳ではない。
予想が外れても対応できるようにしておくことが肝要だ。