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NASDAQ100は今後7年で100%上昇し30%下落する

新年早々ハイテク株が急落している。1月5日のNASDAQ100は3.07%下落。日本でもマザーズ指数が2日間で9.7%も下落した。
ハイテク株下落の原因は米国長期金利の上昇だ。米国10年債利回りは1月5日の1.649%から1日で1.70%へと急騰した。
長期金利が上昇するとPERが割高なハイテクグロース株により強い下落圧力が働く。今年はグロース株からバリュー株への資金シフトが起こると予想する専門家が多い。
ハイテクグロース株が短期的にどの程度調整するかを予想するのは不可能だ。本稿ではNASDAQ100の長期的な下落幅と上昇幅について考察する。

 

1.NASDAQ100の下落幅
NASDAQ100の予想PERは下記のサイトで見ることができる。

stock-marketdata.com


1月5日現在、NASDAQ100の予想PERを概算すると29.04になる。
コロナショック前はPER21前後で推移していた。
バリュエーション調整により、NASDAQ100がコロナショック以前の水準に戻ると、27.6%下落する。
長期的にざっと30%程の下落を見込んでおけば良いだろう。

 

2.NASDAQ100の上昇幅
下記の記事中のNASDAQ100のEPS推移を見ると、2013年~2020年の7年間で倍になっている。

media.rakuten-sec.net


2021~2023年の予想EPS上昇率は+22.9%となっており、2年で22.9%の増益を続けるとやはり7年ほどで倍になる。つまりバリュエーションが一定で、過去と同様の成長が継続すれば、NASDAQ100は今後7年で100%上昇するということだ。


まとめ
現在の成長率が維持されるなら、NASDAQ100は今後7年で100%上昇し30%下落する。つまり差し引き70%上昇する。
30%の下落がいつ来るかは分からない。もし2022年に30%下落し、その後100%上昇するなら下落を待った方が良いが、大きな下落が来なかった場合、70%の上昇を取り損ねることになる。
長期間絶対に売らないのであれば、NASDAQ100を一括購入しても問題ないが、数年間大きな含み損を抱える覚悟が必要だ。
どのタイミングで下落が来ても対応できるよう、長期的にNASDAQ100の定期購入を続けるのが良いのではないだろうか。