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プロデューサーの奇妙な業務――デレステ感想

 アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージ(以下デレステ)は奇妙なゲームだ。プレイヤーはプロデューサーになってアイドルを育成するのだが、主に行うのはリズムゲームなのだ。つまり、アイドルプロデューサーの最も大切な業務がアイドルがライブしている横で鈴をシャンシャン振って盛り上げることであり、どんなに人を見る目やマネジメント力、対外交渉力があっても、リズム感がないと駄目プロデューサーになってしまうのだ。どんな設定やねんと突っ込まざるを得ない。

 また、デレステをやって驚いたのがレッスンだ。レッスンはアイドルのレベル上げのために行うのだが、その際、レッスンパートナーに選ばれたアイドルは消えてしまうのだ。何だその恐ろしい設定は。つまりレッスンを行う度に次のような光景が繰り広げられているということではないか。

プロデューサー「今日は○○のレッスンを行う。レッスンパートナーは△△だ。」
△△「そ、そんな。それってレッスンが終わったら私はクビってことですよね。お願いです。クビにしないで下さい。何でもしますから。」
プロデューサー「うるさい。お前は○○成長のための糧になるのだ。」
○○「ごめん、ごめんね。△△ちゃん…」

 こんな冷酷なことはしたくないので、できるだけレッスンは行わずにプレイしていたのだが、先日、アイドルの数が定員の100名に達してしまったので、泣く泣くレッスンを行った。レッスンパートナーには重複しているアイドルを選んだのだが、そもそも同じ人が複数人事務所に所属しているというのは一体どういう状況なのか。同じモンスターが複数いるのは分かるが、同じアイドルが複数人いるのはおかしくないか? タイムリープでやってきた未来人なのかも知れないが、作中でそのような説明は一切なされない。既存のパズドラとかのシステムをそのまま人間に当てはめているため、奇妙なことになってしまっている。

 肝心のゲーム内容だが、シャンシャン鈴を振っているだけで、フルボイスのアイドル達の親愛度が上がっていくのはとても楽しい。お気に入りの三村かな子嬢からの親愛度がMAXになったので、大満足だ。

 デレステは重課金者が多いと聞いていたので、課金しないと「ちっ、しけてやがる」などとアイドルから冷たくあしらわれるのかと思っていた。ところが実際は無課金のへぼプロデューサーにも関わらず、好みのアイドルが親切にしてくれて、しばらくプレイしているだけで全幅の信頼を寄せてくれるのだ。これ以上何を望むのか全然分からない。

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