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ChatGPTを使って小説を書いてみた(1)

ChatGPTが話題だ。はてなのホットエントリーにも日々多くの記事が掲載されている。
私は作家志望であり、物語自動生成に興味がある。一時期「ラノベあらすじジェネレーター」のような物語ジェネレーターを作っていたが、これは私が書いた文章をランダムに組み合わせて表示しているだけだ。ChatGPTは物語をゼロから作ってくれる。何て素晴らしいAIだろう。


そこで、私もChatGPTを使って小説を書いて、小説執筆にどのように活用できるか探ってみた。

(本記事はかなり長いです。手っ取り早く生成方法を知りたい方はまとめをご覧ください。生成された小説だけ読みたい方は佐藤と沢井をご覧ください。)


1.直接短編小説を生成

まず、ChatGPTに直接短編小説を生成するようお願いした所、下記のような短編小説が生成された。(あまり上手くいかなかった例なので、お急ぎの方は読み飛ばして下さい。)

「あなたは作家です。4000字程度の短編小説を生成して下さい。」

ある晩、ジェニファーはいつものように家に帰ってきた。彼女は一人暮らしのアパートに住んでおり、毎日同じように仕事から帰ってくると、夕食を済ませて寝るという生活を送っていた。

しかし、この晩は少し違った。ジェニファーが自分のアパートに入ろうとしたとき、彼女は何かが違うことに気づいた。玄関が少し開いていた。
彼女は一瞬ためらったが、家に入った。何かが彼女を中に誘っているような気がした。

ジェニファーは最初、何も異常がないように見えた。しかし、彼女がリビングルームに入ると、彼女は誰かがそこにいることを感じた。
彼女は怖がりな性格であり、一瞬たじろいだが、すぐに冷静さを取り戻した。彼女は大声で叫んだ。「誰かいるの?」
彼女が叫んだ後、何も音がしなかった。しかし、彼女はまだ誰かがいることを感じた。

彼女はキッチンに向かい、包丁を手に取った。彼女は恐怖を感じながら、アパートの中を探し回った。しかし、誰も見つからなかった。
彼女は不安になり、家に電話をかけた。しかし、誰も出なかった。
ジェニファーは自分がまだ恐怖に取り憑かれていることを感じた。しかし、彼女はアパートから出て、友人の家に行くことに決めた。

彼女が友人の家に着くと、彼女は彼女の友人に何が起こったかを話した。友人は彼女を慰め、一緒に帰ろうと提案した。
ジェニファーは恐怖に耐えられなかったので、友人の提案に同意した。彼女たちはジェニファーのアパートに戻り、彼女が寝る前に家をチェックした。
何も見つからなかったが、ジェニファーはまだ不安を感じていた。彼女は何が起こったのか分からなかったが、彼女は夜に何かを見たのかもしれないと思った。

その後、ジェニファーは毎晩、彼女のアパートで不思議な現象が起こるのを感じた。
最初は、薄暗い部屋の中で微かに動くものを感じたり、音を聞いたりしていた。その後、彼女は夢の中で誰かに追われているような感覚を覚えるようになった。

彼女は友人に相談し、一緒に彼女のアパートに戻ってきてもらった。しかし、友人がいる間は何も起こらなかった。友人が帰ってから、彼女は再び奇妙な感覚を覚えた。

彼女は夜中に目が覚め、暗い部屋の中で自分を包む沈黙に耳を傾けた。その時、何かが彼女の背中を撫でたように感じた。彼女は悲鳴を上げ、目を覚ました。

翌朝、彼女は警察に相談した。警察は彼女のアパートを調べたが、何も見つからなかった。しかし、ジェニファーはその後も不安を感じるようになった。

彼女は友人に頼み、しばらくの間一緒に住むことにした。しかし、彼女の不安はまだ解消されていなかった。

彼女は何が起こっているのか知りたくて、自分のアパートに戻ることに決めた。友人と一緒に、彼女はアパートに戻り、物音が聞こえるまで待った。

そして、彼女たちは、リビングルームの隅にいる影を見つけた。影は彼女たちに向かって歩いてきた。友人がパニックに陥り、彼女は携帯電話で警察に電話した。

警察が到着すると、影は消えてしまった。しかし、警察は彼女のアパートにある隠し扉を発見した。その中には、何人もの男たちが隠されていた。

ジェニファーは驚愕し、自分が何とも知らずに殺人者の住処に住んでいたことに気づいた。しかし、友人がいたおかげで、彼女は危険を逃れることができた。

その後、彼女は友人の家に住み、新しいアパートを探すことに決めた。
新しいアパートに引っ越してから、ジェニファーは心を落ち着かせることができた。しかし、彼女は依然として昔のアパートでの出来事について考えることがあった。

ある日、彼女は友人に誘われ、その友人の会社が主催するパーティーに参加することになった。パーティーには多くの人が集まり、ジェニファーは新しい人々と出会うことができた。
しかし、その中には、彼女が昔住んでいたアパートの近くに住んでいた男性がいた。その男性は、彼女が昔住んでいたアパートの隣に住んでいたことを知っていた。

彼女はその男性の存在に気づき、その男性が彼女を見ているような感覚を覚えた。彼女は友人に話をしたが、友人はその男性が単なる知り合いであり、心配することはないと言った。
しかし、彼女は自分の直感を信じることにした。その男性が何か企んでいると感じ、友人に別れを告げて早めにパーティーを後にした。

翌日、彼女は自分のアパートに帰ると、玄関の鍵が壊され、中から物音が聞こえた。彼女は警察にすぐに通報し、隠れる場所を探した。
そして、彼女は自分が住んでいるアパートの天井裏に逃げ込んだ。しばらくして、警察が到着し、彼女を助け出した。

その男性は逮捕され、彼女のアパートに侵入していたことが判明した。彼女は友人の忠告を無視して自分の直感を信じたことが自分を救ったと感じた。

以来、彼女は自分の直感を大切にするようになり、常に自分の周りに起こることに注意を払うようになった。そして、彼女は新しいアパートで、自分自身を守りながら平和な生活を送ることができた。

(途中で途切れたので、「あなたは作家です。続きを書いて下さい。」と打ち込んで続きを書いてもらった。段落分けが多すぎるのだけ修正している。)

緊迫感のあるサスペンス小説が生成された。前半の描写はスリリングだし、何人もの殺人鬼たちがこそこそ隠れ住んでいたという最初のオチも面白い。

ただし、前半と後半で同じような話を繰り返しているだけで、クライマックスに向けて盛り上がる構成になっていない。できれば起承転結のような大構造がほしい。
その後、いくつか短編小説を書いてもらったのだが、どれも短い話をいくつかくっつけたような小説になった。いきなり小説を書いてもらうと全体の構成が上手くいかない傾向にあるようだ。


2.あらすじの生成

そこで、まずあらすじを生成してもらい、それを小説にするという二段階で小説を生成してみた。
ChatGPTにお願いした所、下記のあらすじが出力された。

「あなたは作家です。小説のあらすじを1000字以内で作成して下さい。」

ある日、主人公の高校生、佐藤は、学校帰りに道端で拾った手帳を拾う。手帳には、自分と同じ高校に通う謎の美少女、沢井の名前が書かれていた。佐藤は手帳を返そうと沢井に会いに行くが、彼女は手帳がなくなってから学校に来ていなかった。手帳には、沢井が興味を持っている本や映画、音楽のリストが書かれており、佐藤は彼女がどんな人なのか興味を持ち始める。
佐藤は手帳の中にあった映画館のチケットを見つけ、その映画を観に行くことにする。そこで、偶然にも沢井と出会い、手帳を返すことができる。2人は意気投合し、沢井が興味を持っていることについて話し始める。
佐藤は沢井が書いた小説を読み、その才能に感心する。彼女が小説家になりたいと思っていることを知り、佐藤は沢井を支援するために自分が書いた小説を見せる。沢井は佐藤の小説に感銘を受け、彼の書く物語の世界に引き込まれる。
ある日、沢井が佐藤に突然別れを告げる。佐藤は沢井に何があったのか知りたいと思い、彼女が住む町に行く。そこで、佐藤は沢井が自分が書いた小説の世界に入ってしまっていることを知る。佐藤は沢井を救うために、自分が書いた物語の世界に入り、彼女を探し始める。
物語の世界で、佐藤は多くの困難に直面するが、沢井を見つけることができた。2人は協力して、物語の世界から脱出する方法を探す。最終的に、佐藤と沢井は物語の世界から脱出することができ、現実世界に戻る。沢井は佐藤に感謝し、彼女は小説家としての夢を追い続けることに決めた。(後略)

花束みたいな恋をした+涼宮ハルヒの憂鬱みたいなあらすじが生成された。ChatGPTからの回答にはもう少し続きがあったが、話が停滞していたのでカットした。

ChatGPTの回答はRegenerate responseを押せば何度でも再生成できる。気に入ったあらすじが生成されるまで、何度でも再生成してもらえば良い。

今回はいきなり面白そうなあらすじが生成されたので、このあらすじを元に小説を書いてもらった。


3.あらすじの小説化

あらすじをシーン毎に分割し、それぞれに描写を加えて膨らませてもらおう。
まず、シンプルに下記のようにお願いしてみた。

あなたは作家です。「ある日、主人公の高校生、佐藤は、学校帰りに道端で拾った手帳を拾う。手帳には、自分と同じ高校に通う謎の美少女、沢井の名前が書かれていた。」という内容を400字程度で描写して下さい。

佐藤は学校から帰る途中、道端に落ちていた手帳を見つけた。その手帳には「沢井 美月」という名前が書かれていた。佐藤は自分と同じ高校に通う人物ということで、手帳の中身を覗いてみた。中には日々の予定やメモが書かれていたが、その中には謎めいた記述があった。"あの世界に行きたい"という一文が目に飛び込んできた。佐藤はそれが何を意味するのか理解できず、手帳を閉じた。しかし、その後、佐藤は学校で沢井と出会い、彼女が手帳の持ち主であることを知った。佐藤は沢井の手帳の中身に興味を持ち、また、沢井がどうして"あの世界"に行きたいと思っているのか知りたくなった。

今後の予定と違うことを書き始めた。描写があまり増えていないので、描写の内容を指定してみた。

あなたは作家です。「ある日、主人公の高校生、佐藤は、学校帰りに道端で拾った手帳を拾う。手帳には、自分と同じ高校に通う謎の美少女、沢井の名前が書かれていた。」という内容にその場の情景や登場人物の容姿、主人公佐藤の心情などを加えて400字程度で描写して下さい。

放課後、主人公の佐藤は自転車で帰宅していた。道端に落ちていた手帳を見つけ、拾い上げた。手帳の表紙には、真っ赤な花が描かれていた。開いてみると、中には名前が書かれたページがあり、その名前は「沢井」だった。佐藤は、同じ高校に通う沢井の名前を見て、初めて彼女がいることを知った。手帳の中をくまなく見ていると、沢井が書いたと思われる日記があった。何気ない出来事や日常の感情がつづられており、その筆跡に何となく心惹かれた。佐藤は沢井に会ってみたいと思い、手帳の中に書かれていた電話番号に電話をかける。しかし、電話に出たのは沢井ではなく、彼女の母親だった。沢井が留守であることを知り、少し寂しい気持ちになった。

だいぶ良くなったが、やはり電話をかけるという予定にない行動をしている。400字は長すぎるようなので200字にしてみた。

あなたは作家です。「ある日、主人公の高校生、佐藤は、学校帰りに道端で拾った手帳を拾う。手帳には、自分と同じ高校に通う謎の美少女、沢井の名前が書かれていた。」という内容にその場の情景や登場人物の容姿、主人公佐藤の心情などを加えて200字程度で描写して下さい。

夕方の放課後、佐藤は通学路を歩いていた。人通りの少ない道端で彼はひとつの手帳を拾った。手帳の表紙には、カラフルな花柄が描かれている。中を開いてみると、そこには謎めいた美少女、沢井の名前が書かれていた。佐藤は手帳を開き閉じしながら、沢井の容姿を想像していた。彼女はどんな顔をしているのだろうか、そして彼女がどんな人物であるのか、気になると同時に興味を持った。

そこそこ過不足ない描写が生成された。200字程度が良いようだ。

その後のシーンについても同様に下記の文章を打ち込んで生成を行い、小説を完成させた。

あなたは作家です。「~」という内容に〇〇などを加えて200字程度で描写して下さい。

〇〇の部分には「その場の情景」と「主人公佐藤の心情」は全てに対して指定し、初登場の人物がいる場合はChatGPTが容姿を描写するまで「登場人物の容姿」を加えた。また、会話がある時は「二人の会話」を加えた。


佐藤と沢井

夕方の放課後、佐藤は通学路を歩いていた。人通りの少ない道端で彼はひとつの手帳を拾った。手帳の表紙には、カラフルな花柄が描かれている。中を開いてみると、そこには謎めいた美少女、沢井の名前が書かれていた。佐藤は手帳を開き閉じしながら、沢井の容姿を想像していた。彼女はどんな顔をしているのだろうか、そして彼女がどんな人物であるのか、気になると同時に興味を持った。

佐藤は手帳を拾ってから、なんとなくその手帳に書かれた沢井のことが気になっていた。そんなある日、佐藤は手帳を返すために学校にやって来たが、沢井はすでに学校に来ていなかった。教室に入っても、彼女の姿は見えなかった。佐藤は残念そうに肩を落とし、手帳を持ち帰ることになった。彼女がどこにいるのか、何があったのか心配だったが、佐藤は手帳を返せなかったことが一番の心残りだった。

佐藤は手帳の中に書かれた沢井の趣味や好みに興味津々だった。手帳のページをめくる度に、沢井がどんな人なのか、彼女の好みや趣味が自分とどの程度共通しているのかを考えていた。手帳の中には、洋画や邦画、音楽、小説などが書かれており、佐藤は自分も興味を持っているものが多く、共感を感じていた。彼女の好みを知ることで、佐藤は彼女との共通点を見つけ、彼女との接点を持つことができるのではないかと期待した。

佐藤は手帳の中にあった映画館のチケットを手に取り、自分が普段見るようなハリウッド映画とは全く違う、マニアックな映画のタイトルに興味を持った。彼は映画館へと向かい、チケットを渡すと中に入れてもらえた。暗闇の中、映画が始まると佐藤は自分を映画の世界に引き込まれるように感じた。しかし、彼の隣には謎の美少女、沢井が座っていた。彼女も同じ映画を観に来ていたのだ。佐藤は驚きながらも、手帳を渡せるチャンスを得たことに喜びを感じた。二人は映画の終わりに映画館を出ると、佐藤は沢井に手帳を返した。「手帳、拾ったんだ。ここにいたんだね」と佐藤は言い、沢井は驚いたように彼を見つめた。「あ、ありがとう。返してくれて、助かったわ」と沢井は言った。二人は映画のことで話をしながら、交流を深めていった。

佐藤と沢井は、映画を見た後、カフェでくつろいでいた。沢井は黒髪でスレンダーな体型の美少女だった。佐藤は、彼女の話し方や表情に惹かれ、彼女が興味を持っている本や映画、音楽について尋ねた。
沢井は熱心に話し、彼女が好きな映画の監督や、音楽のバンド名を教えてくれた。佐藤は沢井の話を聞きながら、彼女がどんな人なのか理解しようとしていた。彼は彼女に対して好感を持ち、彼女の興味に共感し始めた。

2人は時間を忘れて話し続け、彼らの関係は徐々に深まっていった。佐藤は彼女の話を聞くことで、彼女の内面に惹かれていった。沢井も、佐藤と話をすることで、自分自身を表現することができ、彼女自身も彼に惹かれていった。
「沢井さん、本当にいい映画を教えてくれてありがとう。また今度一緒に映画を見に行きましょう。」
「ええ、いいですね。次は私があなたにおすすめします。」
2人は笑顔で話をしていた。佐藤は沢井に対して、ますます好感を持ち始めた。彼女が自分に興味を持ってくれていることに、彼は嬉しさを感じた。

沢井は佐藤に小説を見せてくれた。佐藤は驚いた。彼女は書く才能があるのだろうか?興味津々で読み始める。沢井が描き出した情景や登場人物たちに、佐藤は自分がその場にいるような感覚を覚える。彼女の書く物語は、本当に素晴らしいものだった。佐藤は彼女が小説家になりたいと思っていることを知り、自分が書いた小説を見せることにした。沢井は佐藤の小説に感銘を受け、彼が書く物語の世界に引き込まれる。2人は語り合い、物語の世界に浸りながら時間を過ごした。

佐藤は沢井と別れたいと思っていなかった。だが、突然彼女から「私たちはもう会えない」と告げられ、驚きと混乱に陥った。二人は静かな公園のベンチに座っていた。沢井は悲しそうな表情をしており、佐藤は何が起こったのか分からなかった。沢井は「私はもう、あなたのことが好きじゃなくなった。ごめんなさい」と言った。佐藤はどうしてそんなことが起こったのかを尋ねたが、沢井は答えてくれなかった。彼女は手帳を佐藤に返し、立ち上がって去っていった。佐藤はしばらくの間、ただ彼女の背中を見つめていた。なぜこんなことが起こったのか、佐藤には理解できなかった。

佐藤は沢井からの電話で不穏な雰囲気を感じ、彼女が住む町に向かっていた。狭い路地には古びたアパートが建ち並び、静寂が漂う中、佐藤は沢井が住む部屋を探し回った。しかし、ドアを開けても中からは何も聞こえず、誰もいないかのように静かだった。佐藤は沢井の携帯に連絡を試みるが、出ない。焦燥感にかられる佐藤は、何か手がかりを探そうとして、沢井の部屋の中を探し始めた。

佐藤は沢井の家の前に立ち、懸念しながらドアをノックした。すると、沢井の母親が出てきて、佐藤が沢井を探していることを知っていたかのように、自分から佐藤に話しかけた。「あなたが沢井さんの友達ですか?」「はい、そうです。どうかしましたか?」「沢井さんは、自分が書いた小説の世界に入ってしまって、それから戻ってきていないんです。」佐藤は言葉に詰まった。沢井が小説の世界に入ってしまっている?どういうことだろう。少し戸惑いながらも、佐藤は沢井の家に入ることにした。

佐藤は自分が書いた物語の世界に入るため、深呼吸をしてから目を閉じた。その瞬間、彼は現実世界を離れ、物語の世界に飛び込んだ。彼は周りを見回し、自分が書いたキャラクターたちが目の前にいることに驚いた。しかし、彼は沢井を探すことに専念し、物語の世界を歩き始めた。彼は色々な場所を巡り、様々なキャラクターたちと出会いながら沢井を探し続けた。彼がたどり着いたのは、大きな城の前だった。佐藤は城に入り、沢井を見つけた。彼女は物語の中に飛び込んでから、自分自身が物語の登場人物になってしまったことを知っていた。佐藤は彼女を説得し、物語の中から抜け出す手伝いをした。

佐藤は物語の世界で、沢井を見つけた。彼女は佐藤に心配しないでほしいと言いながらも、顔色が悪く、体調が優れない様子だった。佐藤は沢井を励ますと共に、物語の世界から脱出する方法を探し始めた。しかし、道中で多くの困難に直面する。二人は共同で、問題を解決し、道を進んでいく。その中で、沢井は佐藤に向き合い、自分が彼を愛していたことを打ち明けた。佐藤は、物語の世界を抜けるために、自分たちの愛を使うことを提案する。彼らの愛が、物語の世界を変え、新しい扉を開くことができるのだ。二人は手を繋ぎ、新しい扉に向かって進んでいく。

佐藤と沢井はついに物語の世界から脱出することができた。彼らが現実世界に戻った瞬間、佐藤は深い安堵感を覚えた。沢井と手を握り、彼女に笑顔を向けた。
「やっと戻れたね。大変だったけど、なんとか脱出できたよ。」
沢井も笑顔で佐藤に向き直った。「ありがとう。本当に救ってくれてありがとう。」
佐藤は沢井の肩を抱き寄せた。「お互いに助け合ったんだ。君がいなかったら、俺もここから出られなかったかもしれない。」
2人は肩を寄せ合い、ふと振り返ると、そこには物語の世界が広がっていた。しかし、今はもうそれを離れることができた。
「帰ろう。現実世界が待っているよ。」佐藤は沢井の手を引き、その場を離れた。

佐藤は沢井の決断に安堵した。沢井は彼女自身の道を進む決心をしたのだ。佐藤は沢井に微笑んで言った。「君は本当に素晴らしい小説家になれるよ。私たちが物語の世界にいたとき、あなたが作り出した世界は本当に美しかった。」沢井は佐藤の言葉に感動し、彼女に礼を言った。「ありがとうございます。私は自分の夢を追い続けることにします。」佐藤は沢井の言葉に頷いた。「私たちはいつでもお互いをサポートし合えるよ。」沢井は笑顔で佐藤に向き直り、彼女に手を差し出した。「私たちが最初に出会ったとき、こんなに仲良くなれるとは思っていなかったわ。本当にありがとう。」佐藤は沢井の手を握り返し、微笑んだ。「こちらこそ、ありがとう。私たちはまた、一緒に物語を作り上げようね。」

一時間とかからずに結構面白い短編小説が生成できた。特に終盤の怒涛の展開が素晴らしい。私が自分で考えたら、沢井が小説の中に入ってしまうなどというアイデアは思いつかなかっただろう。
また「2人は肩を寄せ合い、ふと振り返ると、そこには物語の世界が広がっていた。しかし、今はもうそれを離れることができた。」など、所々上手い文章を書いていて感心した。

一方で、この小説には問題点も多い。

問題点1 シーン間の接続が上手く行っていない箇所がある
佐藤が沢井の部屋の中を探し始めた後玄関のドアをノックしたり、佐藤は沢井の家に入った後沢井の母を無視していきなり小説の中に入ったりとシーン間の接続が上手く行っていない箇所がある。これは人が修正すれば簡単に解決できる。

問題点2 視点が乱れている箇所がある。
本作は佐藤一元視点で描かれているが、「佐藤は残念そうに肩を落とし」のように佐藤を外から描写していたり、「彼女自身も彼に惹かれていった。」のように沢井の心情を直接書いている箇所がある。これも人が修正すれば良い軽微な問題だ。

問題点3 ディティールが端折られてあらすじのようになっている箇所がある。
「しかし、道中で多くの困難に直面する。二人は共同で、問題を解決し、道を進んでいく。」のように、小説というより小説のあらすじのようになっている箇所がある。このような箇所は具体的なエピソードに起こすべきだ。

問題点4 急展開すぎる
沢井がいきなり小説の中に入るのは急展開すぎる。急展開だと感じるのは伏線が張られていないからだ。小説の中に入るような超常的なことが起きるのなら、「謎の力を持つアイテムを手に入れた」のような伏線がほしい所だ。

問題点5 沢井の心情が理解できない
沢井がなぜ突然別れを切り出して小説の中にこもってしまったのかが分からない。沢井がそうするに至った原因を書くべきだ。

問題点6 構造がない
問題点5とも関連するが、沢井にどのような内的欠落があり、小説世界に入って戻って来るという体験を通してどのように成長したのかが描写されていないため、クライマックスのカタルシスがない。
この小説は沢井の成長物語なので、成長物語の構造を付与すべきだ。

以上のようなことを意識して、小説のブラッシュアップを試みた。
もし続きの記事がアップされなかったら、ブラッシュアップが上手くいかなかったんだなと察して下さい。


まとめ

ChatGPTに小説を書いてもらう際は、まずあらすじを出力し、それを小説化した方が全体の構成が上手くいく。

あらすじを小説化するにはシーン毎に下記の文章を入力すると良い。
「あなたは作家です。「~」という内容にその場の情景や登場人物の容姿、主人公〇〇の心情、二人の会話などを加えて200字程度で描写して下さい。」
描写する内容は適宜調整する。