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緊張の緩め方――晴天の迷いクジラ感想

(本稿は『晴天の迷いクジラ』のネタバレを含みます。)

 窪美澄氏はデビュー作『ふがいない僕は空を見た』でいきなり山本周五郎賞を獲得。本屋大賞2位になった気鋭の作家だ。デビュー作を読んだ時はあまりのすごさに打ちのめされたが、二作目である『晴天の迷いクジラ』(新潮社)も安定してすごかった。本作は四章からなり、前半の三章は由人、野乃花、正子の三人が外部からの大きな力で追い詰められていく様を息もつかせぬ文章で描いていてぐいぐい引き込まれる。地方都市の息苦しい家庭の閉塞感が生々しく描かれていて、読んでいる方まで息苦しくなる。
 一方、四章は三人が連れ立って迷いクジラを見に行く話になり、前半三章で三人にぎゅうぎゅうとかけられてきた圧力が徐々に解放される。そのため、展開に緊張感がなく、文章も心なしか緩んでしまっているように見える。徐々に緊張感が高まるのなら良いが、最後の四分の一だけ緊張感が薄いというのは印象が良くない。160km/sの豪速球を連投した後に150km/sの球を投げると、甘い球に見えてしまうようなものだ。

 緊張が緩んだシーンはどうしても緊張感のない文章になってしまう。何故なら緊張感のある文章で書くと読者がキャラクターの緊張も解き放たれていないように感じてしまい、内容にそぐわない文章になってしまうからだ。そのため、普通のエンターテイメント小説では、主人公がクライマックスで一気に緊張から解き放たれ、その後すぐに終わりになる。
 だが、本作で作者がキャラクターのストレスを緩めるシーンを長く書いた理由も分かる。本作の主人公三人は幼少期から長年かけてあまりに強いストレスをかけられ、心がアイスのようにカチンコチンに冷え固まってしまっている。そのため短期間でスッキリとストレスが解消されたのではあまりに嘘っぽく、テーマに対して不誠実になってしまうからだ。

 

ふがいない僕は空を見た感想

晴天の迷いクジラ (新潮文庫)

晴天の迷いクジラ (新潮文庫)

 

 

当たり前な不都合な真実――痩せる筋トレ痩せない筋トレ感想

 数年かけて5キロほどの減量に成功した。だが、同時に代謝も落ちて太りやすくなってしまった。そこで筋肉をつけようと「痩せる筋トレ痩せない筋トレ(比嘉一雄著、ベスト新書)」を手にとった。
 「痩せる筋トレ痩せない筋トレ」は当たり前のことが書いてある本だ。
 本書で著者が繰り返し訴えていることは、「摂取カロリー<消費カロリーにすれば痩せる」ということだ。ものすごく当たり前だが、こういう当たり前なことを言っている本は受けが悪い。
 ベストセラーになっているダイエット本は「私が考えた新しいダイエット法を実行すれば楽に痩せられますよ」というものが多い。本書でも新しいダイエット法に関して検証を行っており、ロングブレスダイエットは長期間取り組めば代謝を高めるので効果は出るが通常の筋トレよりは効果が少ない、トマトダイエットは「リコピンとか関係なく、ただ単に摂取カロリーが小さく」なるから痩せられるといった風に解説していて納得がいく。

 当たり前のことを言うより変わったことを言った方が受けるのはダイエットに限らない。例えば、「癌は早期発見して治療せよ」「地球は温暖化しているので対策が必要」といった当たり前の意見が書かれた本より、「癌は治療するな」「地球は温暖化していない」といった学会の主流派からは相手にされていないような主張をした本の方が売れている。それは前者の主張が読者にとって不都合な真実であり、後者の主張が大衆の欲望に沿った内容だからだ。
 だが、いくら耳に痛くても、事実を受け入れなくては事態は改善しない。本書のようにちゃんとした研究結果に基づいた事実を書いている本は貴重だ。

 本書から得た最も重要な情報は「筋肉を増やすには週二回、辛い筋トレをやるのが効果的」というものだ。私は二年くらいほぼ毎日「腹筋、背筋、腕立て伏せ」を十回ずつやっているのにちっとも筋肉が増えないのは何故なのかと疑問に思っていたのだが、辛くない筋トレを毎日やっていたからだと得心した。筋トレで筋肉に微細な損傷を与え、その損傷を数日かけて修復することで筋細胞が肥大するとのこと。二年前に読めば良かった。

 そこで早速本書に書かれた「スクワット」「膝つき腕立て伏せ」「タオルラットプルダウン」「腹筋」という筋トレをやってみたのだが、滅茶苦茶きつい。特に「膝つき腕立て伏せ」は膝をついてやるなんてぬるいぜ、と舐めていたのだが、いざやってみるとあまりのきつさに呻き声が出てしまった。今までわずかに肘を曲げて誤魔化すインチキ腕立て伏せをやっていたツケが出て、上半身がなまりきっているようだ。不都合な真実は厳しいなあ。

 

痩せる筋トレ痩せない筋トレ (ベスト新書)

痩せる筋トレ痩せない筋トレ (ベスト新書)

 

 

歌番組としての矜持――第67回NHK紅白歌合戦感想

(本稿は第67回NHK紅白歌合戦のネタばれを含みます。文中の敬称は略させて頂きました。)

 生放送の魅力は何が起こるか分からないことだ。紅白歌合戦は生放送の歌番組だが、歌番組は最も生放送に向いていない。何故なら、歌は古典芸能と並んで最も何が起こるか分かるコンテンツだからだ。即興性を重んじるラッパーのような例外を除き、歌手は決まった歌詞を決まったメロディーで歌う。歌詞をど忘れしたりといったアクシデントが起こることもあるが、それは歌のクオリティが下がっているわけで、「時折歌のクオリティが下がることがあるのが生放送歌番組の魅力だ」というのでは歌番組としてのプライドを放棄しているに等しい。

 2016年年末に放送された第67回NHK紅白歌合戦は「何が起こるか分からない」ことによって視聴者を惹きつけるため、歌以外の要素を総動員していた。タモリ&マツコは果たして審査員席に辿り着けるのか、渋谷に向かって進撃するゴジラを止められるのかという二つのストーリーを細切れに入れ込むことで、視聴者の興味をつなぎ止めていた。AKB48のセンターをその場で発表したのも、白組の司会を普段からニュースキャスターを務めている櫻井翔ではなく相葉雅紀にしたのも、何が起こるか分からなくするためだ。特にゴジラを止めるため、ピコ太郎が壮大なコーラスをバックに歌ったのは全くの想定外で腹を抱えて笑ってしまった。
 だが逆に言えば、こういう演出を入れたことは歌の力だけでは視聴者を繋ぎ留めておけないということをNHKが認めたということでもある。番組内ではX JAPANの歌がゴジラを倒したが、ゴジラの力を借りねばならなかった時点で歌は負けているのだ。

 その点、視聴者や会場審査で白組が圧倒し四票のアドバンテージを得たにも関わらず、紅組が勝利したことは、図らずも紅白歌合戦の歌番組としての矜持を守ることになった。大トリを務めた嵐を始めジャニーズのアイドル中心の編成である白組に対し、紅組はトリの石川さゆりなど歌手中心の編成だった。エンターテイメント性はともかく、歌そのものの力で言えば、大竹しのぶの愛の讃歌を筆頭に紅組の方が明らかに上回っていたからだ。

www.nhk.or.jp

2017年年賀状

皆様、明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。

葉書には薄いものなら貼りつけることができる。そこで今年の年賀状は100円ショップから買ってきた七面鳥の羽根飾りを切って貼りつけてみた。

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郵便局の規定では折り紙など立体的なものは駄目だとあるのでかなりグレーだが、実家には届いていたので、どうやら配達してくれたようだ。

重すぎて受け止めきれない――この世界の片隅に感想

(本稿は「この世界の片隅に」の内容に触れていますが、大きなネタバレはありません。)

 『この世界の片隅に』(こうの史代原作、片渕須直監督)は解釈多様性の高い傑作映画だ。映画『この世界の片隅に』批評と考察 失ったものと、得たものとは?『この世界の片隅に』と、「右手」が持つ魔法の力『この世界の片隅に』の原作とアニメの距離 等、質の高いレビューも多数出ており、屋上屋を重ねることもないかな、と思って黙っていた。だが、あまりに絶賛記事ばかりなのに違和感を覚えたので、あえて批判記事を書くことにした。

 『この世界の片隅に』の欠点は情報量が多すぎることだ。TVアニメ1クール分くらいの情報量が含まれており、二時間の映画には明らかに詰め込みすぎだ。そのため、傘を使って干し柿を取るシーンのように、「これってどういう意味? 何かのメタファー?」と思っている内に次のシーンに移ってしまい、消化不良でもやもやする箇所がいくつかあった。
 また、ミッドポイントの事件では、衝撃の大きさに視聴を止めて休憩したくなった。漫画ならここで一旦本を閉じてしばらく間を置いていただろう。
 もちろん、映像作品なのだから休憩を入れることはできない。だが、『君の名は。』では瀧が衝撃的な事実を知った後、観客がその事実を受け止められるよう、ゆったりとした旅館のシーンを入れてクールダウンさせていた。『この世界の片隅に』では情報量の少ない実験的な線画シーンを事実が明らかになる前に入れ、事実が明らかになってからは観客が受け止めるための間を取らずに次のシーンに行ってしまっている。観客への負荷の高い演出で、見終わった時はぐったりと疲れていた。
 片淵監督は航空史研究家としても高名であり、呉港に停泊する艦隊を忠実に再現した描写は高い評価を受けている。だが、この映画は主人公すずの視点で描かれているのだから、すずに関係のない艦の情報まで描く必要はない。ただでさえ情報量が多いのに、物語の本筋に関係のない情報をさらに増やしたのは良いこととは思えない。

 映画を見終わった時、二人前のフルコースを出され、食べきれずに沢山の料理を下げられてしまったような気分になった。映画の見巧者や事前に原作を読んでいた熱心なファンにとって心地よい情報量の映画であり、私のような新参の凡人向けの映画ではないのだな、と疎外感を覚えた。

 批判的に書いたが、片淵監督がこれほど多くの情報量を詰め込んだ気持ちは理解できる。『この世界の片隅に』は失われてしまったものを描いた映画であり、当時を知る人はもうしばらくすると皆亡くなってしまう。自分が描かねば誰からも忘れ去られてしまうものを、どうして描かずにいられるだろうか。
 さらに言うならば、監督は意図的に、観客が、情報量が多すぎて重すぎてとても受け止めきれないと感じるように作ったのかも知れない。太平洋戦争におけるおびただしい死そのものが、重すぎて受け止めきれない事実であり、すずもそれを受け止めるのに苦しんでいたからだ。 


 

100円ショップの商品で3大栄養素をバランスよく摂取できるか

 カロリーがあれば短期間生きていくには十分だが、長期的には栄養バランスのとれた食事が重要である。
 厚生労働省によると、摂取カロリーの内、炭水化物が50-65%、たんぱく質が13-20%、脂質が20-30%となるのがバランスの良い食事だそうだ。本当はビタミンやミネラルもバランス良く摂取しないといけないのだが、食品の成分表示には書いてないことが多いので、3大栄養素についてのみ調べてみた。

 カロリーの換算式は「炭水化物のカロリー(kcal)=重量(g)×4」「たんぱく質のカロリー(kcal)=重量(g)×4」「脂質のカロリー(kcal)=重量(g)×9」を用いた。

 

ヘテパシフィック カロリーバランス チョコ 4本×10箱

ヘテパシフィック カロリーバランス チョコ 4本×10箱

 

 

 栄養バランスが良い食品と言えば、カロリーバランス(ヘテパシフィック㈱)だろう。カロリーメイトより安いので、良く昼食に食べている。
 カロリーバランスと言うぐらいだから、さぞかしばっちりな結果に……

 

カロリーバランスチョコ味
炭水化物46.77%(少ない) たんぱく質6.56%(少ない) 脂質46.67%(多い)

 

 カロリーバランスはそれほどカロリーバランスが良くない!
 まあ、カロリーバランスには他に色んなビタミンやミネラルが含まれているので、それらを補うための補助食品という位置づけなのだろう。

 気を取り直して前回調査した高カロリーな八食品についても同様に栄養バランスを調べてみる。高カロリーな上に栄養バランスも良好なら言うことなしなのだが、果たして――

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 (規定の範囲内の箇所を青で示した。)


 100円ショップで買える高カロリーな食品は栄養バランスが悪い。
 この中ではプレーンビスケットが比較的バランスが良いが、炭水化物が多く、たんぱく質が不足している。

 

 だが、諦めるのはまだ早い。表を見ると、スパゲッティーは炭水化物が多く脂質が少ない。一方バターピーは脂質が多く炭水化物が少ない。と言うことは両者を組み合わせればバランスの良い食事になるのではないか。

 下記の図は両者の割合を5:5から8:2まで変化させてカロリー比を示したものだ。

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 スパゲッティーとバターピーを7:3のカロリー比で食べると3大栄養素をバランスよく摂取できることが分かる。
 一食600kcalとして計算すると、スパゲッティー116gとバターピー30gを合わせれば良い。そこで実際にバターピースパゲッティーを作ってみた。

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 食べてみると、ものすごく味気ない上にバターピーがフォークに刺さらないので食べにくい。調味料や他のおかずの助けを借りなければ完食できなかった。
 バターピーを加工すればもっと食えるものになったのではないかと思うが、栄養バランス優先なので他の食材を加えられないのが辛い所だ。
 さすがに100円程度でバランスの良い食事というのは難しいようだ。

結論
100円ショップの商品1,2品で3大栄養素をバランスよく摂取するのは難しい。

100円ショップで最も高カロリーなのは何か

 100円ショップで買える最も高カロリーな食品は何だろうか。
 これを調べようと思ったのは、非常時に役に立つからだ。
 想定している一つ目の事態は金欠だ。給料日は二日後だが、所持金が108円しかない!という場合、何が高カロリーか知っていれば空腹をしのぐことができる。
 もう一つの事態は災害時だ。災害用に備蓄しておく非常食はできるだけ高カロリーな方が良いだろう。

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 そこで、ダイソーの旗艦店、ギガ船橋店に行って、500kcal以上の食品を買い込んできた。買ってきたのは下記の8商品である。

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マイモーニングブレッド、地中海発のおいしいパスタSpaghetti
プレーンビスケット、バターピー、キャベツ太郎
三幸のサラダせん、カプチーノキャンディー、太陽の恵みバナナチップ

 買う商品は、食品1ジャンルにつき1商品とし、商品を見比べて各ジャンルで最も高カロリーな商品を選抜した。また、砂糖のように調味料に該当するような食品は除外した。
 発表の前に、みなさんも高カロリートップ3を予想してみて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まずは500kcal代の6~8位をまとめて発表する。
8位キャベツ太郎(㈱やおきん) スナック菓子代表 内容量90g カロリー531kcal 賞味期限約3ヶ月

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7位カプチーノキャンディー(㈲ファーストジャパン) キャンディー代表 140g 560kcal 約1年9ヶ月

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6位太陽の恵みバナナチップ(㈱友口) フルーツ代表 110g 596.2kcal 約4ヶ月

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 キャベツ太郎やバナナチップは手が止まらなくなってぱくぱく食べてしまうが、一袋で成人の一食分に迫るカロリーを持っている。美味しいがなかなか危険なおやつだ。
 キャンディーは糖分の塊なのでもっと上位に食い込むかと思ったが、意外と伸びなかった。

 

5位バターピー(㈱友口) 豆類代表 110g 651.2kcal 約3ヶ月

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 安くて高カロリーな食品は炭水化物が多いが普通だが、バターピーはたんぱく質と脂質が多く100g当りの含有量では共にトップの値をたたき出している。
 ちなみに、缶詰や乾物、魚肉ソーセージなどの動物性たんぱく質が豊富な食品はどれも500kcalには到底届かないものばかりだった。豆ってすごい。

 

4位マイモーニングブレッド(山崎製パン㈱) パン代表 340g以上 853.4kcal 約3日

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 主食だけに2位かと予想していたが、意外にも4位に留まった。(ただし、340g以上を340gとして計算したので、実際はもう少しカロリーが高い可能性がある。)賞味期限が三日しかないため、保存食には全く向いていない。
 また、普通のダイソーでは売っていないので、100円ショップの商品と言って良いのか微妙である。

 

3位三幸のサラダせん(三幸製菓㈱) 米菓代表 190g 972kcal 約3ヶ月

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 伏兵のサラダせんが3位にランクイン。米の底力を見せつけた。
 おせんべい好きな人は非常用持ち出し袋に入れておいても良いかも知れない。

 

2位プレーンビスケット(㈱大創産業) ビスケット代表 250g 1122kcal 約6ヶ月

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 ダイソーのプレーンビスケットが脅威の1000kcalオーバーを叩きだして2位に食い込んだ。

 おやつとして食べるとたちまち太ってしまうので、主食と考えたほうが良いだろう。
 賞味期限が6ヶ月もあり、非常食としても申し分ない。

 

1位地中海発のおいしいパスタSpaghetti(フライアット㈱) 麺類代表 500g 1805kcal 約1年6ヶ月

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 という訳で、カロリー対決は麺類代表Spaghettiの圧勝だった。108円で成人が一日に必要なカロリーを採ることができる。
 麺類の中ではスパゲッティーが最も内容量が多かったが、うどんも最大450g入りの商品があり、100g当りのカロリーもスパゲッティーと大差なかった。和風が好きならうどんを買っても良い。
 ただし麺類は茹でねば食べられないので、家にコンロが無かったり、災害時で使えなかったりする場合は食べられない。
 また、麺類を食うには実際はソースや具が必要であり、そうすると100円あたりのカロリーはもっと減ってしまうという問題もある。
 その点、プレーンビスケットはいつでもそのまま食えるという点で優秀である。

 

結論
火を使える場合はスパゲッティー、使えない場合はプレーンビスケットが最も高カロリー。