東雲製作所

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メシマズの発見

 ネットでは時々交際相手や伴侶がメシマズだという話を見る。私は腐っているもの以外ほとんど不味い物を食べたことがないので、そんなことがあるのだろうかと疑問に思っていた。だが先日、こういうのがメシマズと呼ばれるのか、という事例に思い至った。


 私は、晩御飯は基本的にBig-Aの半額弁当を食べている。だが、その日は半額弁当が売り切れていたので久しぶりに本格的な料理をすることにした。
 冷凍庫からハンバーグを取り出し、切ったキャベツと一緒に焼く。ハンバーグは中まで凍っているのでなかなか火が通らない。徐々にキャベツが焦げ始めた。
 仕方ないので、焼けたハンバーグの表面を箸で剥がしては焼きを繰り返し、何とか料理が完成した。

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 その時、ふと気づいた。メシマズなどいるのかと疑問に思っていたが、私こそがメシマズなのではないか。

 私自身は食に対する要求レベルが低いので、ハンバーグとキャベツ炒めを美味しく頂いた。だが、もし食に対する要求レベルがチョモランマのように高い奴がこの料理を出されたら、やれキャベツが焦げている、やれハンバーグがバラバラだ、やれ料理が皿に盛りつけられておらずフライパンのままだと不満たらたらであろう。
 また、私は部屋が埃だらけでも全く気にならず、めったに掃除をしないので、もしきれい好きな人と同居したらブチギレられるだろう。


 伴侶を選ぶ際に大事なことは沢山あるが、生活の要求レベルが同程度であることが最も重要なのではあるまいか。