東雲製作所

東雲長閑(しののめのどか)のよろず評論サイトです。

2007-01-01から1年間の記事一覧

怒涛の新人ラッシュの感想

今頃ウィッチブレイドを見たのだが、リリーフランキーさんの小説同様、これも東京タワーが重要な象徴になっているのが興味深い。東京タワーってぱっと見お母さんっぽくないのに、別々に同じことをイメージした人がいるんだなあ。 ヴァーテックテイルズ 麗し…

狼とミミズクの感想

何でライトノベルの新人は一時にまとめて登場するのだろう。同じ角川グループなんだから分散させてくれれば良いのに。ミミズクと夜の王 紅玉いづき 電撃文庫 最終的には富士見ファンタジアの大賞をとりそうなわりと王道のファンタジーになり、エンターテイメ…

学校の階段4感想

学校の階段4 櫂末 高彰 ファミ通文庫 こういうクールな策士がじわじわ敵を追い詰めていく話は大好きだ! ライトノベルって主人公だけがもてまくったり、あきらかにこいつとこいつがくっついて終わるのだろうな、と分かるのが多いけど、このシリーズの恋愛模…

108年目のぼくと微笑んで感想

ぼくと魔女式アポカリプス2 水瀬葉月 電撃文庫 主人公が偽悪的な善人であるのと同様に、作品自体も一見人死にまくりの暗黒スプラッタ小説でありながら、芯のところではかなり温かいものが流れている。 ちりばめられた戯言も面白く、特に「星屑ほど素晴らし…

2006年下半期ライトノベルサイト杯投票

「2006年下半期ライトノベルサイト杯」投票 このままではシリーズ作品部門の一位と二位が2chライトノベル板大賞 2006下半期投票結果と同じになってしまうわけですが、 だからといって、あえて外すのも何なので、そのまま投票します。 違う結果にするには平和…

神様のメモ帳の感想とか

ライトノベルカーニバルに行ってきました。トンボさん、平和さん、お疲れ様でした。 神様のメモ帳 杉井光 電撃文庫 夜明けのシーンがもう最高に美しくて哀しくて言葉も出ない。 ニート探偵アリスの屁理屈を聞いていると、論理というものは真実を遠ざけるもの…

赤朽葉家の伝説感想

赤朽葉家の伝説 桜庭一樹 東京創元社 地方都市を舞台にしたマジックリアリズムものは数あるけれど、本作は奇天烈さと衝撃度において本家に引けをとらず、特に泪が帰ってくるシーンでは戦慄した。 また、神話のような時代の話を現代と接続してみせた所に心打…

禁書感想

とある魔術の禁書目録(12) 鎌池和馬 電撃文庫 人気が出てきたところなのに、だらだらと引っ張らずにクライマックスに向けてアクセルを踏み込んだのに拍手。 ラスボスが出張ってきたのに、英国組は戦いに参加しなそうなのだけれど、今まで影が薄かった禁書目…

謹賀新年

明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。 東雲製作所の一月一日の更新はお休みです。 反社会学講座 パオロ・マッツァリーノ イースト・プレス 世間に流布している常識がしばしば特定の意図によって捻じ曲げられたものであるということを…