2024年10月27日に行われた第50回衆議院総選挙について、新聞・週刊誌の事前予想とテレビ局の20時時点での議席予測についてまとめた。
各党の実際の獲得議席との差を求め、差の絶対値の和から予測とのずれを算出した。幅を持った予想しか発表していないNHKと毎日新聞は、幅の中央値を予想値とした。
ずれが最も小さかったのはテレビ朝日の24議席だった。各局が自民党の議席を実際よりも少なく、立憲民主党の議席を多く予測した中、唯一自民党を多く、立憲民主党を少なく予想している。
ずれが次に小さかったのは毎日新聞の26.5議席、次いでNHKの27.5議席だった。毎日新聞は事前予想なのにかなり正確に当てたのは称賛に値する。
最もずれが大きかったのは週刊文春の45議席だった。週刊文春は自民党や立憲民主党の議席はかなり正確に予想したものの、国民民主党の躍進を読み切れず17議席も少なく予想したのが響いた。
次にずれが大きかったのは日テレと朝日新聞の36議席だった。ただし、朝日新聞は発表日が10月21日と古く、その後赤旗の2000万円スクープによって自民党がさらに票を減らしただろうことを考慮する必要がある。
テレビ朝日以外のテレビ局が軒並み自民党の議席を実際よりも少なく、立憲民主党の議席を多く予測した原因は不明だが、今回の選挙では出口調査で自民党に投票したと答えにくい雰囲気だったので、自民党投票者の方がより多く出口調査の回答を拒否したのかもしれない。テレビ朝日がどうやってズレを回避したのか興味深い。