東雲製作所

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長期下落している株は割安になった後暴騰する。

日経平均株価は8月30日から9月8日まで怒涛の八連騰。9月9日は下げたものの、9月10日も1.2%上昇。2週間で9.9%も上昇した。

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日経平均チャート

さらにすごいのがソフトバンクグループ株で、9月7日の1日だけで9.9%も暴騰した。9月3日から8日の4営業日で18.0%もの上昇だ。

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ソフトバンクグループチャート

日経平均菅首相の退陣表明、ソフトバンクグループはドイツテレコム株の取得がきっかけとなって一段高となったが、急騰した根本的な原因は、これらの株がやたら割安になっていたことだ。8月30日時点で日経平均株価はPER13.02、ソフトバンクグループはPER8.1倍と非常に割安だった。

効率的市場仮説では、割安な株はただちに適切な価格まで買われるので、割安なまま放置されることはないとされている。なぜ日経平均ソフトバンクグループ株は割安のまま放置されていたのだろうか。それは日経平均ソフトバンクグループが長期的に下落していたからだ。
日経平均は2月に3万円を超えてから上下動を繰り返しながら下落し続けていた。ソフトバンクグループは5月に決算失望で急落してから延々と下げ続けていた。

市場には二種類の投資家がいる。ファンダメンタルに基づいて売買している投資家とテクニカルに基づいて売買している投資家だ。
前者は会社の利益・売上・資産といったデータを元に割安かどうかを判定して売買を行う。後者は株価が上昇しているか下降しているかというトレンドに基づいて売買を行う。
通常は株が割安になるとファンダメンタル投資家が買いを入れるので適切な価格に戻る。

長期的に下落している株はテクニカル投資家が売り続けている。
株が下落し続けていると、いずれ適切な価格よりも下落して割安になる。だが、テクニカル投資家はバリュエーションは気にしないので構わず売り続ける。 
どこまで下がるか分からないのでファンダメンタル投資家も割安だとは思っていても買いにくい。たとえ買っても、テクニカル投資家が全力で売っているので、負けてしまうことが多い。そのため、株価は割安な価格になっても下がり続ける。

だが、何らかのきっかけで株価が底を打って上がり始めるとどうなるだろう。
テクニカル投資家は株価のトレンドが下落から上昇に転じたと判断し、売りポジションを手仕舞って買いを入れる。ファンダメンタル投資家も、割安株の底打ちが確認できたので安心して買いを入れる。
テクニカル投資家とファンダメンタル投資家が一斉に買うので、株価が暴騰するのだ。

長期下落している株を買うのは怖いので、株価が上昇トレンドに乗ったのがはっきりしてから買いたくなる。
だが、皆がそう思っているので、上がり始めるやいなや買いが殺到し、株価が暴騰してしまう。
株価が暴騰すると、利益確定売りで急落するリスクがあるので買いづらい。こうして割安だと分かっていたにも関わらず、株を買い逃すことになる。

株のトレンドを示すMACDを見ると、日経平均は8月24日に、ソフトバンクグループは8月31日に上抜いている。ここですぐ買えば急騰分をまるまる儲けることができた。

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私はソフトバンクグループ株が割安だと思っていたのだが、本格的に買うのは上昇がはっきりしてからにしようと思っているうちに急騰してしまったため、ほんの少ししか買えなかった。

明らかに割安な株は遅かれ早かれ、適切な価格まで上昇する。下げ止まりの兆候が見えたらすぐに買うのが肝要だ。