東雲製作所

東雲長閑(しののめのどか)のよろず評論サイトです。

きれいな右肩上がりチャートまとめ

 TOPIXと上海総合の10年チャートを示す。

f:id:shinonomen:20190710224726p:plain

TOPIX

f:id:shinonomen:20190710224823p:plain

上海総合


 このように上下動の激しいチャートの資産に投資するには、現在が割高か割安かを判断し、凸の部分を避け、凹の部分で買う必要がある。
 上手く売買すれば大きな利益を上げることができるが、タイミングを間違えると何年も含み損を抱えることになる。投資対象としては上級者向けだ。

 一方、きれいな右肩上がりチャートの資産なら、単にバイ&ホールドすれば良いので、初心者でも楽に儲けることができる。

 そこで、10年チャートがきれいな右肩上がりになっている投資対象についてまとめてみた。
 

1.投資指数
1)S&P500

f:id:shinonomen:20190710225026p:plain

S&P500

S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社がアメリカの代表的な500銘柄の株価を基に算出している、時価総額加重平均型株価指数
ウォーレン・バフェットが自分の死後、妻に「資金の90%をS&P500に投資せよ」と言ったことでも有名である。

10年で3倍近くになっている。

メジャーな指数だけあって、連動する商品は沢山ある。
投資信託ならeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
日本ETFならSPDR S&P500 ETF(1557)
米国ETFならVOO
を買えばよい。


2)VTI(CRSP USトータルマーケット・インデックス)

f:id:shinonomen:20190710225140p:plain

VTI


バンガード・トータル・ストック・マーケットETF。S&P500が米国の大・中型株の指標なのに対し、VTIは米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%をカバーしている。
長期的には成長性が高い小型株を含んでいる分、VTIの方がリターンが高いが、大きな違いはない。

投資信託なら楽天全米株式・インデックスファンド
米国ETFならVTI
を買えば良い。


3)NASDAQ100

f:id:shinonomen:20190710225324p:plain

NASDAQ100

米国の新興市場ナスダックに上場している企業のうち、金融銘柄を除く時価総額上位100銘柄の時価総額加重平均をとった指数。高成長なハイテク株のウェイトが大きいのが特徴である。

何と10年で4倍になっている。ただし、下げ相場では下落幅も大きい。

投資信託ならiFreeNEXT NASDAQ100インデックス
米国ETFならQQQ
が連動している。


4)インドSENSEX

f:id:shinonomen:20190710225424p:plain

SENSEX

ボンベイ証券取引所に上場する銘柄のうち、30銘柄からなる指数。

新興国株式指数は凹凸が激しいものが多いが、例外的にインドSENSEXは比較的きれいな右肩上がりになっている。
インドは 人口増加国であり将来の成長性も申し分ない。ただし、ルピー円が変動するので、円建てだともっと荒くなる。
10年で2.5倍ぐらいになっている。

国内ではSENSEXに連動する商品はない。
香港市場の
iシェアーズ BSE SENSEX インディア・インデックスETF
が購入可能。

同じくインドの株価指数であるNifty50に連動するETFなら、
NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty50連動型上場投信(1678)
がある。


5)ダイワ上場投信・TOPIX-17 情報通信・サービスその他(1643)

f:id:shinonomen:20190710225626p:plain

1643

日本株のおすすめ業種として医薬品、小売、情報通信・サービス、素材・化学の四つを上げたが、中でも最もきれいに右肩上がりになっているのが情報通信・サービスである。
ダイワ上場投信・TOPIX-17は日中ほとんど取引がなく、何日も株価が動かないことも多いが、情報通信・サービスだけは普通の株なみに賑わっている。
日本のインデックス指標の中では比較的滑らかな右肩上がりだが、S&P500等に比べると凹凸が激しい。

 

2.個別株
1)アメリカン・ステイツ・ウォーター(AWR)

f:id:shinonomen:20190710225731p:plain

AWR

カリフォルニアで水道事業を行っているガチガチのディフェンシブ株。60年以上連続増配を続けていることで有名。
ただしPER42.19とかなり割高。


2)マイクロソフト(MSFT)

f:id:shinonomen:20190710225836p:plain

MFST

Windowsで有名な巨大IT企業。一時期スマホ対応が遅れて停滞していたが、クラウド事業にシフトして復活した。


3)ビザ(V)

f:id:shinonomen:20190710225940p:plain

V

世界シェア1位のクレジットカード会社。


4)マスターカード(MA)

f:id:shinonomen:20190710230036p:plain

MA

世界シェア2位のクレジットカード会社。
クレジットカードは一度シェアを取ってしまえば、後から逆転されにくく、安定して収益が入ってくるというおいしい商売である。


5)花王(4452)

f:id:shinonomen:20190710230123p:plain

4452

日本株アメリカ株と比べ、長期安定成長している株が少ない。連続増配25年以上を配当貴族と言うが、日本株唯一の配当貴族銘柄が花王である。
メリット、アタックのような定番ブランドを多数持ち、アジア市場でも強い。


株価がきれいに右肩上がりになっている個別株はどれも、バフェットが言う所の有料橋ビジネス(追加投資を行わなくても安定した収益が得られる仕事)であることが分かる。
収益が安定しているため、株価が暴落しにくく、きれいな右肩上がりになっているのだ。

shinonomen.hatenablog.com