http://d.hatena.ne.jp/hobo_king/20100201/1265031787
「“文学少女”シリーズ」の結末に感じる違和感を「とらドラ!」との比較で説明してみる
「主だった登場人物については男女関係にあぶれる者が一人もいない」という指摘にはなるほどと思いました。
ただ、私は、作者が「「“文学少女”シリーズ」は恋愛の成就抜きでの幸せなラストシーンを用意」しなかったのは、欠点だとは思いません。
何故なら、「“文学少女”シリーズ」のテーマは「幸せとは何か」ではなく、「愛とは何か」だと思うからです。
「“文学少女”シリーズ」多数の男女関係が描かれていますが、狂気に満ちた愛から親愛、友愛に近いものまでバリエーションに富んでいます。
作者は様々な愛の形を描くために、使えるキャラクターを総動員して、男女関係を構築したのではないでしょうか。
例えるなら、「“文学少女”シリーズ」は愛の専門店なので、愛に関することしか書いてない。
「“文学少女”シリーズ」に恋愛の成就抜きでの幸せなラストシーンがないのは、八百屋に肉がないようなものだと思う訳です。
もちろん、小説には、店先に何がテーマか書いてあるわけではないので、愛の専門店であるという解釈が妥当かどうかは分からないのですが。