東雲製作所

東雲長閑(しののめのどか)のよろず評論サイトです。

さよなら階段目録感想

このライトノベルがすごい!2008 が発売。私のコメントもいくつか載っていましたが、去年のに比べるとキレを欠いている。
24日の昼頃、電撃15年祭に行く予定。
本サイトで古橋秀之・秋山瑞人講演&サイン会の詳しいレポート書きましたよ、とさりげなく宣伝。


ツァラトゥストラへの階段 土橋真二郎 電撃文庫
クライマックスの感嘆度が『扉の外』に比べると八割くらいだったのだが、十割まで上げてしまうと、そこで駿介の物語が終わってしまうことが予想され、そこがシリーズものの難しさだと思った。
結局のところ、この設定は、戦闘美少女を見て喜んでいるおたく界の構図そのままだ。

とある魔術の禁書目録(14) 鎌池和馬 電撃文庫いろんなタイプの能力者が出てきて封神演義的に面白くなってきた。
今回はシリーズ最強の引きで終わっていて次巻が楽しみなのだが、アックアが出張ってきたら能力の相性的に当麻では相手にならないので、一方通行が迎撃するのかしらん。

さよならピアノソナタ 杉井光 電撃文庫
全体的に音楽薀蓄を贅沢に背景として使っていて(分からなくても読むのに支障はない使い方という意味)一行当たりの単価が高い。
ぞくぞくもののクライマックスもすごかったが、さらに感心したのは、15章からいきなり18章に行かないで、納得できるようなディティールを積み重ねて、奇跡を起こすためには最大限の努力が必要であることを示したことだ。