東雲製作所

東雲長閑(しののめのどか)の投資と評論サイトです。ジオシティーズ(http://www.geocities.jp/shinonomenod/)から移転してきました。

つみたてNISAでタイミング投資をする方法

個人投資家向けの非課税制度にNISAとつみたてNISAがある。
私は昨年まではNISAを使っていたが、今年からつみたてNISAに切り替えた。

NISAやつみたてNISAには、買った商品が値上がりして出た利益や配当が非課税になるというメリットがある。一方で、損失が出ても計上できないというデメリットもある。
通常の損失は利益と相殺され、トータルで利益が出た分にだけ課税されるのだが、NISAやつみたてNISAで出た損失は利益と相殺できないのだ。
NISAの非課税期間は5年なので、5年目の最後に今回のような大暴落が来たらかえって課税額が増えてしまう。5年後に暴落が来るかなんて分からないから、得をするかどうかは運任せな部分がある。
一方、つみたてNISAは非課税期間が20年ある。米国株や全世界株のような成長株は20年間積み立てをしてマイナスになったことはない。20年以上運用するならNISAより安心である。

ただし、つみたてNISAには二つ問題がある。
限られた投資信託しか買えないことと、つみたてでしか買えないことだ。

1)限られた投資信託しか買えない
NISAはあらゆる株や投資信託を買うことができるのに対し、つみたてNISAでは国が定めた投資信託しか買えない。
投資初心者が変な商品に引っかからないという意味では良いのだが、慣れた投資家からすると大きなお世話である。
米国株で言うと、S&P500連動投資信託は買えるのだが、リターン最強のQQQ(ナスダック)連動投資信託が買えないのは不満だ。
国は低リスク商品を集めていると説明しているが、新興国株はナスダックよりリスクが高い。新興国株は買えるのにナスダックは買えないのはおかしい。

2)つみたてでしか買えない
NISAは好きなタイミングで買えるのに対し、つみたてNISAはつみたてでしか買えない。
もちろん、つみたてにはつみたてのメリットがある。
投資家には暴落している時は恐怖にかられて売りたくなり、暴騰している時は欲にかられて買いたくなる本能がある。だが、後から見ると、暴落している時こそ買いチャンス、暴騰している時は売りチャンスであることが多い。本能に従って売買すると損をしてしまうのだ。
つみたて投資には投資家の本能を制御し、機械的に投資できるというメリットがある。だが、それは投資家は自動給餌器よりアホだと言っているに等しい。

今後値上がりするか値下がりするかは分からないが、PERやイールドスプレッドや長期移動平均線乖離率やFear&GreedIndexを見れば、現在が割高か割安かぐらいは分かる。
割高でも割安でも毎月同額ずつ機械的に買って行くのはあまりに芸がない。

ネット証券の多くでは、つみたてNISAで年二回ボーナス月を設定できる。毎月の給料日以外に、ボーナス日にも買い付けできるようにという配慮だが、これを使えば年二回タイミング投資をすることができる。

つみたてNISAの非課税枠は年間40万円なので、毎月均等に投資すると一ヶ月33333円だ。
だが、ボーナス月設定を使えば、下記のような設定も可能だ。※
1)毎月3万円、ボーナス月2万円×2
2)毎月2.8万円、ボーナス月3.2万円×2
3)毎月1万円、ボーナス月14万円×2
4)毎月100円、ボーナス月19.94万円×2

ボーナス月を年末に設定しておいて、下落が来たらボーナス設定を翌日に変更することで、年二回まとまった額を買い付けることができる。
(例えばボーナス月の買い付け日を12/28,12/29などにしておき、3/19の急落を受けて12/28を3/20に設定変更すれば、3/20に買うことができる。)
4)のような設定にしておいて下落の底を見極められれば、40万円の非課税枠の大半を、大底の2日間で使い切ることできる。

私は2)の設定にしていたのだが、2月の押し目と3月初めの暴落初期で2回のボーナス月の買い付けを使いきってしまい、暴落の底付近では指をくわえて見ているしかなかった。

f:id:shinonomen:20200522225953p:plain


私のような自動給餌器以下の凡人投資家はボーナス月は設定しないか1)程度に止め、3),4)のようなリスキーな設定はしない方が良いだろう。

※証券会社によってはできないかも知れないので、詳しくはお使いの証券会社のHPでご確認下さい。