東雲製作所

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eMAXIS Slim米国株式と3地域均等を組み合わせて格安全世界ポートフォリオを構築しよう

三菱UFJ国債投信がeMAXIS Slim 米国株式、全世界株式の信託報酬引き下げを発表した。

https://emaxis.jp/text/253266s_191015.pdf

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
0.15%以内 → 0.088%以内(税抜き。以下同様)

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
0.12%以内 → 0.104%以内

 eMAXIS Slimシリーズは信託報酬同ジャンル内最安を掲げている。今回も脅威の格安信託報酬で殴りこんできたSBI・バンガード・S&P500にきっちり対抗値下げを打ってきた。

 ちょっと前まで米国株インデックスに投資するには売買手数料の高い米国ETFを買うか、信託報酬0.225%のiFree NY ダウ・インデックスを買うしかなかった。0.09%以下で買えるなんて良い時代になったものだ。

 私は積立投資をするならeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)一本で良いと考えている。(暴落リスクがあるので一括投資はダメだが。)
 現在は世界中の株の連動性が高まっており、米国株が下落すると他の地域の株も下落する。
 日本株新興国株を買ってもあまり分散効果がないのなら、人口増加国で長期成長性が高い上に信託報酬も安いeMAXIS Slim 米国株式だけ買っておけば十分だ。

 だが、米国株が割高なのは確かだし、1970年代には米国株が全然上がらない「株式の死」と呼ばれる低迷に陥ったこともあった。全世界に分散しておいた方がよいという考えにも一理ある。

全世界株式の地域別比率は下記の通りだ。
先進国81.58%(米国51.31%)
新興国 11.06%
日本 7.39%

 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を買うのも悪くはないが、細かいことを言うなら欧州株のウェイトを落としたい。
 日本から投資をする場合、米国株、新興国株、日本株にはそれぞれ下記のようなメリットがある。
米国→先進国で値動きが安定しているのに成長率は高い。
新興国→将来の成長率が高い。
日本→為替リスクがない。
だが、欧州株は成長率が低いのに為替リスクがあり組み入れるメリットがない。

 ゆうじろう氏が3地域均等型を推奨する記事を書かれている。

www.y-strategies.com


 私は3地域均等型は米国が日本よりウェイトが小さい誰得ファンドだと思っていたが、格安の信託報酬で新興国と日本に投資できるファンドだという指摘には眼から鱗が落ちた。
 現在の信託報酬は
eMAXIS Slim 新興国株式が0.189%以内
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)が0.140%以内
であり、0.104%以内の3地域均等型より大幅に高いのだ。日本株インデックスの手数料が米国株より高いのは納得がいかないが、各社とも日本株の手数料で稼いでいるのだろう。

 氏の提案を元に、3地域均等型を使って全世界ポートフォリオを構築してみた。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)70%
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)30%
にすれば
先進国 80%(米国76.29%)
新興国 10%
日本 10%
で信託報酬0.0928%。欧州株のウェイトを大きく減らした上にオールカントリーより信託報酬が低い。


米国株のウェイトが高すぎて心配だという人は、下記の組み合わせでも良い。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)40%
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)30%
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)30%
先進国 76.42%(米国62.9%)
新興国 13.58%
日本 10%
で信託報酬0.0976%。欧州株ウェイトを下げた分を比較的バランスよく割り振れている。


 全世界株式によるポートフォリオ構築をお勧めしたものの、私自身はまだ買ったことがない。
 全世界株式の欠点は、どの地域が値上がりしているのか良くわからないことだ。
 また、日本株新興国株だけ割安に捨て置かれているような場合に、ピンポイントで追加投資できない。
 全世界株式だけでポートフォリオを構築するのは、アクセルとブレーキだけの、ハンドルがない車に乗っているようなものだ。これではスキルは身につかない。

 投資に興味はないが、20年ぐらいのスパンで長期的にお金を増やしたい人は、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)か上記の全世界ポートフォリオを積立にして放っておけば十分だ。生兵法は怪我の元なので、積み立てていることなど忘れていた方が良い。
 だが、投資スキルを磨きたいのなら、信託報酬は高くても、eMAXIS Slim 日経平均やeMAXIS Slim 新興国も少しは買って、売買してみた方が良いだろう。