東雲製作所

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単にPERが低い株を買ったらどうなるか

 株の割安さを測る基準にPER(株価収益率)がある。「PER=株価/1株あたり利益」で計算できる。理論上会社の利益は全て株主に還元されるから、PERは株を買った資金を回収できる年数を示す。PER=15程度が基準で、それより低いと割安、高いと割高だと言われている。
 PER=15は年利1/15=6.67%に相当する。国債の年利は0.05%なのでずいぶん高いように見えるが、株は暴落して損をするリスクがあるので、元本保証の国債より5%程度は高くないとやってられないということらしい。

 株の入門書を読むと、株を買うにあたってPERは確かに重要だが、会社の成長性も合わせて判断しなくてはならぬということが書いてある。
 PER=15が標準というのは成長率0%の企業の場合だ。株価は3年後ぐらいの企業の業績を見越して動く。3年後に利益が倍になるような成長企業なら、15×2でPER=30が適正値になる。逆に3年後には利益が半減してしまうような会社なら、PER=7.5程度が適正になる。業種によっても適正なPERが異なるし、PERだけで判断しては駄目ということらしい。

diamond.jp

 しかしながら、会社の成長性を見きわめるのは難しい。過去数年は順調に利益を伸ばしていてもいきなり業績が悪化するかも知れないし、逆もまたあり得る。株の素人が無い知恵を絞って会社の成長性についてあれこれ考えるくらいなら、単にPERが低い株を買った方が良いのではないか。

 そこで、過去にPERが低かった企業の株を買ったらどうなっていたか調べることで、機械的に低PER株を買うという投資法が有効かどうか検証を行った。

 ウェブアーカイブWayback Machineで日経の予想PER低位ランキングの過去記事を検索した所、2016年5月30日が最も古かったので、このランキングの上位10社を単純に1株ずつ買ったらどうなったかを調査した。

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 これを見ると、機械的に低PER株を買うという投資法の上昇率(1.50%)は日経平均の上昇率(1.26%)を上回っており、そこそこ有効だということが分かる。
 個別に見ると、1.5倍以上と大きく値を上げた企業が4社、横ばいが5社、上場廃止が1社と3種類に分かれた。栗本鐵工所が11.8倍と急騰しているのが目立つ。
 上場廃止以外で大きく値を下げた企業はなかった。低PER株は底値に近いことが分かる。

結論:機械的に低PER株を買うという投資法はそこそこ有効である。

 

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