宝島社から献本頂きました。有難うございます。
届いてまず思ったのが、400頁超でも457円とは安いということ。
次に思ったのが、大賞はともかく、金賞、栗山千明賞、特別賞、優秀賞の序列が良く分からんということ。
発売までに五冊読んで感想を上げようと思ったのですが、案の定間に合いませんでした。
とりあえず、読み終わった三冊の感想をアップします。
ランジーン×コード 大泉貴
遺言詞によって脳が変質し、世界認識が変わった者=コトモノという設定が、精神医学、民俗学、博物学など、様々な観点から練りこまれている。戦士ではなく、探究者を主人公にすることで、設定の魅力を最大限引き出している。
終わりのクロニクルやブギーポップなどが好きな人にお勧め。
僕達は監視されている 里田和登
バトルもなく、複雑な恋愛もないシンプルなボーイミーツガールだが、想いの強さがしっかり描かれているのでぐっとくる。視点がくるくる変わる文章はくせがあるが、テーマと良くマッチしている。
しゃっぷるやぺとぺとさんなどが好きな人にお勧め。
ファンダ・メンダ・マウス 大間九朗
怒涛の文章で怒涛の勢いで事件が起こりまくりそのまま走り切ってしまった。ライトノベル界は遂に、純文学フィールドで、舞城王太郎とガチでやりあえる逸材を手に入れた。何であれ、徹底するとすがすがしい。
煙か土か食い物や狂乱家族日記などが好きな人にお勧め。