東雲製作所

東雲長閑(しののめのどか)の投資と評論サイトです。ジオシティーズ(http://www.geocities.jp/shinonomenod/)から移転してきました。

投資

SPDRS&P500(1557)のすすめ

株式市場の乱高下が続いている。トランプ大統領が対中関税の引き上げを発表して以降、株価は急降下。その後もトランプ大統領のツイートに株価が振り回されている。普通は、S&P500指数が1%以上動くとちょっとしたサプライズだが、今年の8月は22営業日中11営業…

逆イールドとは何か

8月14日に米国で米国10年国債利回りが2年国債利回りを下回る逆イールドが発生した。逆イールドは景気後退(リセッション)の前兆とされることから、株価は大きく下落。S&P500は-2.93%と今年最大の下げ幅を記録した。 ニュースサイトを見ても、逆イールドは景…

PERとイールドスプレッドのどちらを信じれば良いのか

米国債利回りが急落している。米国10年債利回りは昨年末は3%以上あったのが、現在は1.6%台にまで落ち込んでいる。 そこで私を悩ませているのが、「PER(益利回り)とイールドスプレッド、どっちを信じれば良いのか問題」だ。 PERとは株価÷純利益で、PERの逆数…

先進国・新興国・米国・日本株のPER・PBR・EPS推移(2019年1~6月)

投資をするにあたって、PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)といったファンダメンタル指標は基本的な情報だ。PERやPBRの過去の推移と現在値を見比べることで、現在の株価が割高か割安かを判断することができる。 米国株の主要指数のPERや、日経平均のPERは…

きれいな右肩上がりチャートまとめ

TOPIXと上海総合の10年チャートを示す。 TOPIX 上海総合 このように上下動の激しいチャートの資産に投資するには、現在が割高か割安かを判断し、凸の部分を避け、凹の部分で買う必要がある。 上手く売買すれば大きな利益を上げることができるが、タイミング…

株高円高到来。外国株売買に為替を考慮すべきか。

急速な株高、円高が進んでいる。 米国の代表的な株価指数、S&P500は終値で史上最高値を更新した。(6月25日現在は2917.4$)。6月初頭に2744.4$をつけてから一ヶ月未満で7%も急上昇した。 一方で為替は急速に円高に振れている。5月末には1ドル109.5円だったの…

テクニカル分析は役立つこともあるが、今は役に立たない

テクニカル分析は、経済学の世界では非常に評判が悪い。 『ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理』(バートン・マルキール著、井手正介訳、日本経済新聞社)はテクニカル分析をボロクソに叩いている。 マルキール氏は「ランダムなコイン投…

金利2%!ドル建てMMFの定期買い付けは有効か

日本円ベースで運用している投資家は適当な債権的運用先が無くて困っている。 債権的運用先とは、低金利だが値動きが少なく、ポートフォリオに組み込むことで資産全体のリスクを軽減できる商品のことだ。 元本保証の定期預金や日本国債は金利が0.1%程度であ…

日本株は成長業種だけに投資せよ

日本株は食品、エネルギー資源など17の業種に分けられる。TOPIXには業種別ETFが存在し、業種毎に投資することができる。 一般に、業種別投資は上手くいかないと言われている。過去の業績が好調だったからと言って、今後も好調だとは限らない。株価がどんどん…

日本株は成長株しか値上がりしていない

日本株はトランプショックで値下がりしたものの、年初来では5%値上がりしている(5月10日時点)。 しかし、日本株全体が上がっているわけではない。 5月10日の25日騰落レシオ(東証一部)は84.42。これは、過去25日間で値上がりした銘柄数が、値下がりした銘柄…

退屈は投資家を殺すか――マネーと常識 投資信託で勝ち残る道感想

『マネーと常識 投資信託で勝ち残る道』(ジョン・C・ボーグル著、林康史監訳、石川由美子訳、日経BP社)はヴァンガード社の創設者にして史上初のインデックスファンドを作ったボーグル氏の古典的名著だ。 最初に登場する「ゴッドロックス家の寓話」が本書の…

海外投資家は仕方なく日本株を買っている

日本の投資家の多くは日本株より米国株などの海外株の方がリスクが高いと思っている。 だが、日本株売買の6~7割を占める海外投資家にとって日本株は米国株よりリスクが高い。 第一に日本株は米国株より値動きが激しい。日経平均とダウ平均を比べると、日経…

米国株式指数の特徴とそれを活かした投資法

主な米国株式指数として下記の5種類がある。 指数 主な投資信託 信託報酬 NYダウ(DJI) 大和-iFree NYダウ・インデックス 0.2430% S&P500(GSPC) 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 0.1728% NASDAQ(IXIC) 大和-iFr…

投資に役立つレポートまとめ

投資に関する市況レポートは沢山出ており、片っ端から読んでいるとやたら時間を食ってしまう。 世の中には読むべき本が沢山あり、同じような情報を何度も読んで時間を浪費するのはもったいない。 そこで、プロの市況レポートの内、要点がコンパクトにまとめ…

個人が個別株を買うのは割に合わない

株に投資する方法は二つある。投資信託と個別株だ。 投資信託は多数の株を運営会社がセット販売しているもので、投資先が分散されているのでリスクが低い、少額から投資できるといったメリットがある。 一方、個別株は信託報酬がかからない、株主優待が受け…

リスクを知りたければ昨年末のポートフォリオを見ろ

先々週は世界的に株が下落した。1月から急速に上がった株は先週あたりから頭打ちになっていた。そこで、欧州中央銀行(ECB)が経済成長見通しを大幅に下方修正したり、中国の証券会社が珍しく売り判断を出したりしたせいで、株価が大きく下落した。 先週は株…

過ちを認めないと再起できない―生き残りのディーリング感想

『生き残りのディーリング 決定版 投資で生活したい人への100のアドバイス』(矢口新著、パンローリング)は多くのプロディーラーが座右の書としているという名著だ。書かれたのは2001年だが、原則的なことが書かれているので、内容は古びていない。 私は主…

先進国債券はいつ買えば良いのか

先進国株式の買い時ははっきりしている。株が暴落している時だ。株の暴落時はリスク回避の円高になるので、ドル建ての株式は二重に割安になる。 一方、先進国債券の買い時は複雑だ。リスクが高まると株を売って安全な債券を買う人が増えるため、債券が値上が…

VIX指数が高い時は合理的理由で株価が急落、急反発する

前回の記事でVIX指数35以上でS&P500の実績PER20以下なら絶好の買い場だと書いた。 shinonomen.hatenablog.com VIX指数が高い時、株価が割安になるのは、投資家が恐怖にかられて愚かにも割安な価格で株を投げ売ってしまうからだと思われがちだ。 だが、実際は…

VIX指数35以上、実績PER20以下は絶好の買い場

今から見れば、年末年始は絶好の株の買い場だった。 S&P500は12/24からの一ヶ月で12.4%も上昇した。年率なら148.8%だ。 普段なら、超凄腕の投資家が相当苦労して隠れた有望株を発掘しても、なかなか月に10%のリターンを上げることは難しいが、年末に勇気を持…

効率的市場仮説は10年しか成り立たない

投資の世界で有力視されている仮説に効率的市場仮説がある。 効率的市場仮説によると市場が新しい投資情報を速やか、かつ適切に織り込むため、リスクが等しい商品のリターンは等しくなる。 成長率が高い企業の株は高く、低い企業の株は安くなるため期待リタ…

株を売った方が良い場合まとめ

初心者向けの投資本にはしばしば、投資信託を定期的に積み立て、リバランスの時以外絶対に売ってはならないと書いてある。 だが、原理上売った方が良い場合も存在する。それは下記の二つの場合だ。 1)明らかに本質的価値より高い場合 株や投資信託に、明らか…

米国株は割高か

米国株が急激に値を戻している。昨年末にこれまでの下落のダメ押しのように6.63%暴落したS&P500は1月に入ってから順調に値を上げ、1月18日には12月13日の暴落前の水準まで回復した。 株にはモメンタムという、上がっているものは上がり、下がっているものは…

主要米国株のバリュエーションと理論株価

ダウ平均30銘柄、及び時価総額が大きい5銘柄についてPER、PBR、ROE等のバリュエーションを調査した。 調査を行ったのは2018年12月24日。情報元はモーニングスター米国株式情報である。 www.morningstar.co.jp 12月24日は米国株が大暴落し、最安値をつけた日…

未来は分からないが、現在はある程度分かる――投資で一番大切な20の教え感想

『投資で一番大切な20の教え 賢い投資家になるための隠れた常識』(ハワード・マークス著、貫井佳子訳、 日本経済新聞出版社)はウォーレン・バフェットが絶賛し、バークシャー・ハザウェイの株主総会で配布した投資本だ。 私は最近読んだのだが、なぜ投資を…

市場は日経平均225社が来期以降の全利益を足しても赤字だと想定している

株価は1株当たりの会社の価値だ。会社の価値には現時点での価値である資産価値と、将来生み出す利益を表す事業価値とがある。 理論株価=(資産価値+事業価値)÷株式数=(純資産+当期利益+来期利益+2期後利益+3期後利益+4期後利益+…)÷株式数 1株当た…

長期の下げ相場にどう対処すべきか

株の下落が長引いている。12月18日時点で、米国のS&P500は10月の最高値から14.9%、TOPIXは16.7%下落している。両指数とも、Wボトムの抵抗線を突き破って下げてしまったため、どこまで下がるか見当がつかない状況だ。 私は米国株はいつ下げ止まるかで書いた通…

日経平均とS&P500の戻り高値を予想する

米国株と日本株は10月以降4回も急落している。毎度毎度、一筋の光明が見え始めたと思った途端、奈落の底に突き落とされるので、うんざりしている投資家も多いのではないか。中には、このままリーマンショック級の暴落へと突き進んでいくのではと怯えている人…

受け入れがたいアノマリーだけが生き延びる――『勝てるROE投資術』感想

読者によって興味のある記事が分かれていそうなので、投資記事は週前半に、その他の記事は週後半に更新することにしました。 『勝てるROE投資術』(広木隆著、日本経済新聞出版社)はROEについて網羅的に解説された好著だ。説明は分かりやすいが、残余利益モ…

円ベース債権的商品の検証

株式のリターンは長期的には債券より高くなる。 満期まで持っていれば一定の利回りが確約されている債券に対し、株式はいくらになるのか分からない。分からなくて不安なものは、その分、リターンが高くなる。 例えば、一年後、確実に1050円になる1000円の債…